笹縁[語句情報] »
笹縁
「笹縁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
笹縁の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
まだしなかった試みを加えようとして、模様の周囲に藍と白とを組み合わせにした小さな
笹縁《ささべり》のようなものを浮き上げて編み込んだり、ひどく伸び縮みがして模様が....
「野球時代」より 著者:寺田寅彦
精鋭にゆきわたらせることができたとしても、過去と未来には末広がりに朦朧たる不明の
笹縁がつきまとってくる。そうして実はそういう場合にのみ通例考えられているような「....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
る連想の周囲には簡単に名状し記載することのできない潜在意識的な情緒の陰影あるいは
笹縁がついている。音の具象性が希薄であればあるほど、この陰影は濃厚になる。それだ....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
たのでびっくりした。それが徴兵検査であっただけにそのびっくりはかなり複雑な感情の
笹縁《ささべり》をつけたびっくりであったのである。 とうとう前歯までがむしばま....
「美しい村」より 著者:堀辰雄
しかめながら。 私が小さな美しい流れに沿うて歩き出すと、その径《みち》にずっと
笹縁《ささべり》をつけている野苺《のいちご》にも、ちょっと人目につかないような花....