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「筆を入れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

筆を入れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
スランプ」より 著者:夢野久作
豈計らんや、一行も書けないのです。おまけにその書きかけの文章が不愉快で不愉快で、筆を入れる勇気も何もないくらい詰まらないものに見えて来るのです。自分はコンナもの....
源氏物語」より 著者:紫式部
のこもった文章で下書きをして源氏は見せた。 「このままで結構でございます。これに筆を入れるところはございません」 博士はこう言った。激情はおさえているがやはり....
源氏物語」より 著者:紫式部
口から出なかった。それにしてもまずい歌である。これは自作に違いない、侍従がおれば筆を入れるところなのだが、そのほかには先生はないのだからと思うと、その人の歌作に....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
なにか、相当、量見のあることとも考えられるのだが、世の常の勉強ぶりとちがって、朱筆を入れるわけでもなければ、書きぬきをするわけでもない。畳のうえに腹|匍《ば》い....
フランケンシュタイン」より 著者:宍戸儀一
ーの天才の影響なしにこの作品を書いたかどうかは疑わしい。もちろん、シェリー自身が筆を入れることはしなかったとしても、著者の幻想や情熱が夫の燃えるような影響のもと....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
一回一回ゲラ刷り(下刷り)を取り寄せて、せっかく組ミの出来ている版へまっ黒なほど筆を入れる。そして単行本とするさいにもまた訂筆する癖がある。だから往々、新聞面と....