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筆不精
「筆不精〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
筆不精の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小さいアルバム」より 著者:太宰治
、そのA氏の招待だったのです。私たち一行は、この時はずいぶんお世話になりました。
筆不精の私は、未だにお礼状も何も差し上げていない仕末ですが、こないだの三宅島爆発....
「道標」より 著者:宮本百合子
は、こう書いている一行一行が多計代の目でよまれることを予期していた。
「わたしの
筆不精がその原因かしら」
温室の出来たことを保がよろこんでいる気持は、伸子にも....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
りしましょう。 国男の体のことよろしくお礼を云ってくれとのことです。例によって
筆不精ですからね。五日に退院し、まだ家にブラブラしている。国府津へでも行こうかな....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、自分の生活事情や性格というものに及んでも考えますが、私は十年前の旅行のとき何と
筆不精だったでしょう。そして何とものを知らなかったでしょう、今は惜しいと思います....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
いんじゃないかなんて心配してたぜ」 「いや、もらってる。だがね。文筆商売の人間は
筆不精で、実用記事以外書けないから、時候見舞の返事は書けないのだよ」 と答えて....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
しは倉沢のところへ絵ハガキを送ったが、それに対して何の返事もなかった。彼が平生の
筆不精を知っている私は、別にそれを怪しみもしなかった。 廿九日、その日は二百十....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
らは何も生れてくるものはないのである。 人のお正月に景気を添える一助になるなら
筆不精をおしても年賀状は大いに書くべきで、私も来年はそうしてみようかなぞと考えた....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
実荒川や阿部達も行き詰りを感じてきていた。――あせり出した。 方向転換
筆不精なばかりでなしに、手紙などというものを書いたことのない健が、思い出して、フ....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
をも決して忘れたことはない、善い親友らよ、たとえ御無沙汰をしているときでも。僕の
筆不精は君も知っている。文章を書くのは僕にはいつも苦が手だ。僕の一番善い友人たち....