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筆札
「筆札〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
筆札の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
れに対えてかく呼ばれたのである。 五百の師として事えた人には、経学に佐藤一斎、
筆札に生方鼎斎、絵画に谷文晁、和歌に前田夏蔭があるそうである。十一、二歳の時|夙....
「連環記」より 著者:幸田露伴
神聖なる国体、優美なる民俗を答え叙べた。文章は宿構の如くに何の滞るところも無く、
筆札は遒麗にして二王の妙をあらわした。それは其筈で、何もこしらえ事をして飾り立て....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
してある文字で、かえって当然過ぎる嫌いはあるが、さりとて、侮るべき筆蹟ではない。
筆札《ひっさつ》に志あるお銀様が見ても、心憎いほどの筆づかいであったのは、それは....
「細木香以」より 著者:森鴎外
あったのである。 五 香以の子之助は少年の時|経を北静廬に学び、
筆札を松本|董斎に学んだ。静廬は子之助が十四歳の時、既に七十に達して、竹川町西裏....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
らけの小汚ない醜男で、口は重く気は利かず、文学志望だけに能書というほどではないが
筆札だけは上手であったが、その外には才も働きもない朴念人であった。 沼南が帰朝....