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「筆禍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

筆禍の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「現代日本小説大系」刊行委員会への希望」より 著者:宮本百合子
本の文学を真すぐにのばしてゆくためには、小田切秀雄著「発禁作品集」、宮武外骨の「筆禍史」をも十分研究した文学史が必要である。写実主義時代といえば、二葉亭から緑雨....
明日への新聞」より 著者:宮本百合子
は闊達であった婦人の政治的活躍も様々の法令や規則で禁止されるようになったし、所謂筆禍によって投獄される新聞人はこの前後に目立って多数になって行った。日本の開化期....
随筆難」より 著者:寺田寅彦
以上は自分が今日までに感じた随筆難のありのままの記録で、云わば甚だ他愛のない「筆禍事件」の報告と愚痴のいたずら書に過ぎないが、こんなことまで書くようになるのも....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
の主立った版下は、殆ど亀吉の鑿刀を俟たないものはないくらいであった。 一昨年の筆禍事件以来、人気が半減したといわれているものの、それでもさすがに歌麿のもとへは....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
正自由なる芸術の勝利を立証したるものならずや。宮武外骨《みやたけがいこつ》氏の『筆禍史《ひっかし》』は委《つぶ》さにその事跡を考証叙述して余すなし。余また茲《こ....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ても、以前ならば、書けない問題だし、もし活字にでもしたら、とたんに筆者や出版社の筆禍は当然だったにちがいない。 系図上の常磐の名は、わずかに、尊卑分脈のうちに....