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「筆記帳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

筆記帳の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
橡の花」より 著者:梶井基次郎
南京虫が湧《わ》いた時です。家全体が焼いてしまいたくなるのです。も一つは新らしい筆記帳の使いはじめ字を書き損ねたときのことです。筆記帳を捨ててしまいたくなるので....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
かよ》われぬと言うのではない。科目は教師が黒板《ボオルド》に書いて教授するのを、筆記帳へ書取《かきと》って、事は足りたのであるが、皆《みんな》が持ってるから欲し....
野分」より 著者:夏目漱石
あろう。現に進行しつつあるかも知れぬ。 道也先生はやがて懐《ふところ》から例の筆記帳を出して、原稿紙の上へ写し始めた。袴《はかま》を着けたままである。かしこま....
三四郎」より 著者:夏目漱石
いうことを覚えた。それからスコットの通った小学校の村の名を覚えた。いずれも大切に筆記帳にしるしておいた。その次には文学論の講義に出た。この先生は教室にはいって、....
蓄音機」より 著者:寺田寅彦
とうにありがたい貴い教えと言ったようなものを拾い出してみれば、それは決して書物や筆記帳に残っている文字や図形のようなものではなくて、到底蓄音機などでは再現する事....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
と三年がいった。 「よせよ」 人々を押しわけて光一が進みでた、かれは手に代数の筆記帳を持っていた。 「やらせろ」と双方が叫んだ。 「つまらないじゃないか、犬と....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
る。 「この人の死の状況を話してください」と、検屍官は言った。「あなたの随意に、筆記帳でも控え帳でもお使いなすってよろしい」 証人はその意を諒して、胸のポケッ....
ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」より 著者:宮沢賢治
や髪の毛やなにかで一ぺんに三百ばかり黄という字を書きました。生徒はみんな大急ぎで筆記帳に黄という字を一杯《いっぱい》書きましたがとても先生のようにうまくは出来ま....
次郎物語」より 著者:下村湖人
、その時間じゅう、小学校の教室で権田原先生に教わっていた頃のことを思いうかべて、筆記帳にその似顔をいくつも書き並べていたことさえあった。しかし、一ヵ月、二ヵ月と....
ペンネンノルデはいまはいないよ 太陽にできた黒い棘をとりに行」より 著者:宮沢賢治
びと》、アルネ。 四、フウケーボー大|博士《はかせ》はあくびといっしょにノルデの筆記帳《ひっきちょう》をすぽりとのみ込《こ》んでしまった。 五、噴火《ふんか》を....
イーハトーボ農学校の春」より 著者:宮沢賢治
っています。おい、大将《たいしょう》、証書《しょうしょ》はちゃんとしまったかい。筆記帳《ひっきちょう》には組と名前を楷書《かいしょ》で書いてしまったの。 さあ....
みじかい木ぺん」より 著者:宮沢賢治
《けいすけ》さんと出て黒板《こくばん》へ書いて下さい。」と云いました。〔キッコは筆記帳《ひっきちょう》をもってはねあがりました。〕そして教壇《きょうだん》へ行っ....