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筆録
「筆録〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
筆録の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国語音韻の変遷」より 著者:橋本進吉
武天皇の勅語を稗田阿礼《ひえだのあれ》が誦したものを太安万侶《おおのやすまろ》が
筆録したもので、その言語は幾分古い時代のものであろうから、これに八十八音を区別し....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
を「リキイキトツ」と読むのは、元禄十五年出版の、河東散人|鷯巣が藤村庸軒の説話を
筆録したという「茶話指月集」の読み方によったものである。意味は徳川時代から茶人の....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
もので、抽斎の著述中江戸時代に刊行せられた唯一の書である。 雑著には『晏子春秋
筆録』、『劇神仙話』、『高尾考』がある。『劇神仙話』は長島五郎作の言を録したもの....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
間の諸王が、世界と伴うて生死すと信じ、崇拝するナイク・ブンスてふ蛇を目撃せし人の
筆録を引いていわく、この蛇岩窟に棲み、一週に一度出て、信徒が献じた山羊児や鶏を啖....
「連環記」より 著者:幸田露伴
、そして今に伝わっているのである。かくて香に参した此人の終りは、宋人|魏泰の東軒
筆録に記されている。曰く、丁晋公臨終前半月、已に食はず、但香を焚いて危坐し、黙し....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
身をその著者というのは当らない。私はただ入神中のT女の口から発せらるる言葉を側で
筆録し、そして後で整理したというに過ぎません。 それなら本篇は寧ろT女の創作か....
「呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
故正岡子規先生の『仰臥漫録』は、私の精神生活にはなくてかなわぬ書物の一つであった。 『仰臥漫録』の日々の
筆録が明治三十四年九月に入って、「病人の息たえだえに秋の蚊帳」とか「病室に蚊帳の....
「最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
詩から生れてきたのである。いわば夢語りとも言うべき部分の多い伝えの、世を経て後、
筆録せられたものに過ぎない。日本の歴史は、語部と言われた、村々国々の神の物語を伝....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
るのである。すなわち本誌編者の需めに応じて、いささかこの問題に関する余輩の回顧を
筆録し、再建論者としての余輩の立場を明らかにせんとする。 法隆寺が天智天皇九年....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
十五日巳の刻まで四十日余で成就した。『古今集』全部の註釈を常縁自ら口授し、宗祇が
筆録したので、これが有名な『古今集両度聞書』である。そのほかに特別難解な点は一々....
「古事記」より 著者:武田祐吉
明天皇が、太《おお》の安萬侶《やすまろ》(七二三歿)に稗田の阿禮が誦む所のものの
筆録を命じ、和銅五年(七一二)正月二十八日に、稿成つて奏上した。これが古事記であ....
「山の人生」より 著者:柳田国男
こに気絶して倒れた。石塔はすなわちその記念の為であった。『遠野物語』にもその話は
筆録しておいたがかなり鋭敏な鼻と耳との感覚を持ち、また巧みに人を避けるらしい山人....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
するの労を与えられたい。現に各地に遺れる旧時の風習、特に古老の見聞に存する事蹟を
筆録して寄せられれば、自分にとって最も仕合せである。 終わりに臨んで、既に多く....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
二巻九号)中にみえている。同君は「穂井田忠友の保護者であった奈良奉行梶野土佐守の
筆録に、奈良坂村唯一の古証文なる寛元二年(西暦一二四四)の文書の断片を載せている....