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「等級〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

等級の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
なかった。特等室なぞにはいり込んだ事が後悔されるばかりだった。といって今になって等級の下がった病室に移してもらうなどとは葉子としては思いもよらなかった。 葉子....
電報」より 著者:黒島伝治
一 源作の息子が市《まち》の中学校の入学試験を受けに行っているという噂が、村中にひろまった。源作は、村の貧しい、等級割一戸前も持っていない自作農だった。地主や、醤油屋の坊っちゃん達なら、東京の....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の)から始めて、最後には既に消えかかっていると考えられる暗赤色のものに終るという等級を作ったのである。これらの光った星の次に来るのが暗黒な天体で、その中で最初に....
単独行」より 著者:加藤文太郎
他の山で皆登山記念品を買うことができたが仙丈岳は何も無い。しかし仙丈岳の三角点の等級を知っているということのみは、私が登山したという最も確かな証拠であると思う。....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、大名共の手土産高を丹念な表に作り、これを道中神妙番付と名づけ、上から下へずっと等級をつけておいて、兎角、音物献上品を出しおしみ勝ちな大名が通行の際は、雨の日風....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
互いに不愉快がない。 私はこの意味でパリの地下電車やバスや市電でさえも、座席に等級をつけてあることを大変うれしく思うのである。(「マロニエ」大正十五年二月) ....
ゴルフ随行記」より 著者:寺田寅彦
。休憩室の土間の壁面にメンバーの名札がずらりと並んでいる。ハンディキャップの数で等級別に並べてあるそうだが、やはり上手な人の数が少なくて、上手でない人の数が多い....
学生と教養」より 著者:倉田百三
悪でもないというカントの考えは、価値が平等であるときには正しいが、実質的価値には等級がある。したがって意欲の対象たる価値そのものに即した善悪が存在する。より高い....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
村屋の使用鶏にはなれないのです。たちまち二位三位に落とされてはねのけられ、もう一等級には入れられないで、他へ売られて行くのです。 だから飼主は鶏に喧嘩をさせな....
かもじの美術家」より 著者:神西清
福な状態の多寡深浅を、あらわすことに妙を得ていたのだ。 この化粧法には幾つかの等級があったが、わたしは次の三つを覚えている。(一)安楽。(二)高められし観想。....
最初の出品画」より 著者:上村松園
している。 しかし東京の博覧会では審査があり、審査員の審査によって賞とか褒状の等級がきめられた。一等上が銅牌で、私には思いがけなくも一等褒状が授与せられた。 ....
鮎の試食時代」より 著者:北大路魯山人
れを二尾ばかり食ってみた。あゆは新鮮だし、色つやもよく、容姿も優れていて確かに一等級のものであったらしい。が、この時の偽らざる感じをいえば、うまいうまいとひとは....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
に及ばなかったかも知れぬ。宰相は何のために来るかというと、その供養物の良否および等級を判断するためです。これはどういうところから供物を上げるかというと、ラサ府で....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
壮士芝居を創め、三日より新町座にて開演。これを新派劇の開祖とす。 ○二月、俳優の等級を定め、更に正副頭取を置く。頭取は団十郎、副頭取は菊五郎と左団次。 ○十月八....
三州仕立て小蕪汁」より 著者:北大路魯山人
つくるにしても、いろいろ手法があろう。その手際如何で、同じ材料の味噌汁にも幾段の等級ができる。 結局は、いい加減にやるか、気を配ってやるか、その人その人の精神....