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等観
「等観〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
等観の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
に云った。 「柔道は芸術じゃありませんよ」と相手も笑いながら答えた。 芸術は平
等観から出立するのではない。よしそこから出立するにしても、差別観《さべつかん》に....
「草枕」より 著者:夏目漱石
うばぎゅう》し得るものは自然のみであろう。自然の徳は高く塵界を超越して、対絶の平
等観《びょうどうかん》を無辺際《むへんさい》に樹立している。天下の羣小《ぐんしょ....
「創作家の態度」より 著者:夏目漱石
ーローを首肯《うけが》わない世においては、自他の懸隔《けんかく》差等を無視する平
等観の盛んな時代においては、崇拝畏敬の念を迷信の残り物のごとく取り扱う国柄《くに....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
それ自体・の外になお、少なくとも一応は、イデオロギーとしての哲学をも承認する。彼
等観念論者は吾々に対して、恰も帝国議会の政治家の口吻に倣って、公平にも、それは立....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の子熊とは育ちが違う、育ちだけではない、氏《うじ》が違うと言って、先天的に平民平
等観の軌道を歩ませられている米友さえが、氏と育ちとの実際教育をしみじみと味わわせ....
「マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
》のために売らなければならなかったのだ。場代といっても、桟敷《さじき》や土間の一
等観覧席ではない、ほんの三階の片隅に身をやっと立たせるにすぎなかったが、それでも....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
んは殿を略したもので、この呼びようには何となく家族的な親しみと、階級を超越した平
等観念も含まれていて、それまでにそういう経験を持ったことのない私は、何どんと呼ぶ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
すうじゅうまぎき》経」、「仏頂尊勝陀羅尼」、「瑜伽《ゆか》大教王経」、「妙吉祥平
等観門大教主経」等の書巻を膝の上にもって、黙読していた。
加治木玄白斎は、白衣....