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「筋向こう〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

筋向こうの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
じました。 「伝六ッ、きさまにもてがらを半分おすそ分けができそうになってきたぞ。筋向こうの質屋へ行って、そこの家にある豆大黒といっしょに、亭主をここへしょっぴい....
三四郎」より 著者:夏目漱石
この汽車は名古屋どまりであった。会話はすこぶる平凡であった。ただ女が三四郎の筋向こうに腰をかけたばかりである。それで、しばらくのあいだはまた汽車の音だけにな....
暴風雨に終わった一日」より 著者:松本泰
塗って店に坐《すわ》っていたのが、宝沢の従妹に当たるお玉であった。 宝沢の家の筋向こうに、『万葉堂』という貸本屋があった。店の棚には講談本や村井玄斎《むらいげ....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
泥坊をつかまえたぞと呶鳴り立てたので、待ち設けていた桐山の店の者どもはもちろん、筋向こうの自身番からも近所となりからも大勢の人びとが落ち合って、手取り足取り捻じ....
小説 円朝」より 著者:正岡容
うの船にゃ敵薬がいらあな」 はじめてこういって圓朝、小糸をたしなめたのだった。筋向こうの屋根船には当時の落語家番付で勧進元の貫禄を示している初代春風亭柳枝が、....
円朝花火」より 著者:正岡容
圓朝はそれを振り払い、豪奢な煙管で一重帯ほどの水を隔てた向こうの船を指さした。筋向こうの屋根船には、当時の落語家番付で勧進元の貫禄を示している初代春風亭柳枝が....