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筋斗
「筋斗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
筋斗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
である。
侏儒の祈り
わたしはこの綵衣《さいい》を纏《まと》い、この
筋斗《きんと》の戯を献じ、この太平を楽しんでいれば不足のない侏儒《しゅじゅ》でご....
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
のをもいわず突然《いきなり》與助の腰を突きましたから堪《たま》りません、與助は翻
筋斗《もんどり》を打って、利根の枝川へどぶんと水音高く逆《さか》とんぼうを打って....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
の安煙草で、無難の中の最も無難な一人は余であった。
勿論余も汽車の衝動と共に逆
筋斗《さかもんどり》を打って、何所へか身体を打ち附けて暫しが程は何事だか殆ど合点....
「蒲団」より 著者:田山花袋
赤く酔った顔を不思議そうに見ていた。一升近く飲んでそのまま其処に酔倒れて、お膳の
筋斗がえりを打つのにも頓着しなかったが、やがて不思議なだらだらした節で、十年も前....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
の体を仰向けにして寝ながら、右の足を上げて龜藏の睾丸のあたりを蹴返せば、龜藏は逆
筋斗を打って溝の縁へ投げ付けられるを、左の方から時藏相助が打ってかゝるを、孝助は....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
、藤川庄三郎曲り角の所から突然に車夫の提灯を切って落した。車夫は驚いて、どーんと
筋斗を打って溝の中へごろ/\と転がり落ちましたが、よい塩梅に車が反りません、機み....
「犬」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
までは永く忘れて居たことであった。クサカはそれをやる気になって、飛びあがって、翻
筋斗をして、後脚でくるくる廻って見せた。それも中々手際よくは出来ない。 レリヤ....
「些細な事件」より 著者:井上紅梅
いわい》に車夫の方で素早く足を留めたからよかったものの、でなければ彼女は大きな飜
筋斗《とんぼがえり》を一つ打って、ひっくりかえり、頭から血を出したことだろう。 ....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
った。ましてや花が咲いたのであった。押すな押すなの人出であった。さあ江戸っ子よ飜
筋斗を切れ! おっとおっと花道じゃあねえ。往来でだ、真ん中でだ。ワーッ、ワーッと....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
てごらん」 言葉に連れて地に倒れていた猿が、毬のように飛び上り、宙で二三度|翻
筋斗を打ったが、やがて地に坐り手を膝へ置いた。 「ね、ごらん」と老人は云った。 ....
「蜻蛉返り」より 著者:佐藤垢石
驚いて、逸走の動作に移るとき、からだをそのまま、トンボ返りというのか、角兵衛の翻
筋斗というのか、情勢に支配されないでうしろへくるりとまわり、勢い込めて逃げるから....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
風のような峭立の岩であるから、下へは容易に手が達かぬ。少しく体を前へ屈めると、飜
筋斗打って転げ墜ちるであろう。斯う思うと、飲料を用意していない彼は愈よ渇を覚えた....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ファウスト
それは行く。歩く。跛を引く。倒れてまた起きる。
それから翻
筋斗をして、転がって一しょに死ぬる。
メフィストフェレス
その状態でいて....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
十二、三歩も進むと、俄然として擂鉢状の小窪地に行き当った。不意に足場を失った私は
筋斗打ってのめり込もうとした体を、笹にしがみついて辛くも支えることを得た。余りの....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
八幡知らずへ入ったようだ。人の分けた跡らしいのがズッと上の方に見えるので、幾度か
筋斗うって落ち込みながら、構わず登って行く、実君も同じ様にして後に続いたが、これ....