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「筋立〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

筋立の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
されます。米吉はお房の縁で鮎川を抱き込む、つづいて増田を味方に引き入れる。狂言の筋立ては大方こんなことでしょう。昔から悪い事をする人間はみんなそうですが、鮎川も....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
吉、これが次右衛門親子と共謀して、ひと芝居打つことになったんです」 「その芝居の筋立ては……」 「芝居の筋立ては、関口屋のひとり娘を殺してしまって、従妹同士のお....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
時代に出来なかった。だから、おれの身代りにも、むす子を置いて行く」 だが、こう筋立った逸作の言葉の内容も、実は、かの女やむす子と同じく巴里に憑かれた者の心情を....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の三人合作で書いてみようと云っていた「金鯱」というものがあるので、鬼太郎君は其の筋立てをすぐに話すと、井上氏はそれを書いて見せてくれと云った。 それはかの柿の....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
りもはげしき抵抗に出会いし母は、例の癇癖のむらむらと胸先にこみあげて、額のあたり筋立ち、こめかみ顫き、煙管持つ手のわなわなと震わるるを、ようよう押ししずめて、わ....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
りで極りが悪いわね。」 と褄を捌いて取直して、 「極が悪いと云えば、私は今、毛筋立を突張らして、薄化粧は可いけれども、のぼせて湯から帰って来ると、染ちゃんお客....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
もよく解る。……お滝が手紙を渡す条である。纏りがいいようにと思ったが、見えすいた筋立らしい、こんな事はしないが好い。――実は、お伽堂の女房の手紙が糸七に届いたの....
染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
なあ。ふうん、ふうんわからねえなあ」 矢張りどうにも見当がつかない。 「ええと筋立てて考えてみよう。……兎に角俺等の物語りの、謎解きをしようと出かけたというか....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
持ちの権勢家、業突張りの水茶屋養母、その犠牲になる若い娘、その娘の情夫。ちゃんと筋立てが出来てらあ、物語の筋にある奴よ。今までは草双紙で読んでいたが、今日身の上....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
あった。彼女の物腰は強い悲歎を抱いているような物腰であった。代る代る、彼女はその筋立った瘤だらけの両手を烈しく力をこめて握り合せたり、片手を馬車の扉にかけたりし....
戯作者」より 著者:国枝史郎
うござる、代作しましょう」 「では承知して下さるか」 「ともかくも筆慣らし、その筋立てで書いて見ましょう」 「や、そいつア有難てえ。無論稿料は山分けですぜ」 ....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
八はグッと眼を据えた。 「へい、そっくり鼓賊なので、いや全く驚きやした」「頼む、筋立てて話してくれ」「順を追って申しましょう。序幕は信州追分宿、そこに旅籠がござ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
すね。戦前の宝塚はこうではなかったようだ。当然の男女関係のマットウな表現も言葉も筋立ても封ぜられて、宝塚的な妙な男女関係、火星人にも考えられないようなフシギな中....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
数々の辛苦の物語が、これである。尋ね求める人に廻りあっても、其とは知らぬあわれな筋立てを含むことが、此「女の旅」の物語の条件に備ってしもうたようである。 女が、....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
矢ではないかと思うことである。 黙阿弥作の「人間万事金世中」は、リットン原作の筋立てを福地桜痴居士から教えられたのであるという。しかしそれは単にその筋立てを教....