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「筋肉労働〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

筋肉労働の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
はなかった。午後には見知らない青年が一人、金の工面《くめん》を頼みに来た。「僕は筋肉労働者ですが、C先生から先生に紹介状を貰《もら》いましたから」青年は無骨《ぶ....
骨を削りつつ歩む」より 著者:佐左木俊郎
こを探しても職は無し、原稿は売れず、殆んどどうしていいか判らなかった。そこで私は筋肉労働をやることにきめたのだが、その時はもう労働を探しに行く電車賃も無かった。....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
か分らない。然しながら人間の生活途上に於て女性は男性の奴隷となった。それは確かに筋肉労働の世界に奴隷が生じた時よりも古いことに相違ない。 性の殊別は生殖の結果....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
ば、ならないものと心得ていた。 落ちぶれた、日本人が、苦力達の仲間に這入って、筋肉労働を売っているとする、――そういう者も勿論あった。 と、 「ふむ、あいつ....
斜陽」より 著者:太宰治
息苦しく、かえって畑へ出て、土を掘り起したりしているほうが気楽なくらいであった。筋肉労働、というのかしら。このような力仕事は、私にとっていまがはじめてではない。....
簡略自伝」より 著者:佐左木俊郎
仕事を手伝っては見たが、圧迫の感に堪え得ずして上京。建築人夫、土工人夫等の、全く筋肉労働者の群に投じて約一カ年を送る。筋肉労働中、「文章倶楽部」への投書に依って....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
共の間にはかなり大勢の労働者達が集まっていましたけれど、大抵は印刷工でそうひどい筋肉労働をする人達でもないし、その知的開発もかなり進んだ処まで受けていた人達が多....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
それ急げてんで運搬のお手伝ひまでするもんですから、逃げ足もいる、ヤミ屋渡世は一に筋肉労働で。市価は二千五百ださうですけど、二千四百でお譲りします。もう御用は済み....
佳日」より 著者:太宰治
は皆に敬遠せられ、意地の悪い二、三の同僚は、大隅君の博識を全く無視して、ほとんど筋肉労働に類した仕事などを押しつける始末なので、大隅君は憤然、職を辞した。大隅君....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
い青年たちである。店に入って急に店の規律に服し、毎日同じような煩雑な、しかも相当筋肉労働にも従事せねばならぬのであるから、馴れた者にはさほどでないこともなかなか....
チェーホフの短篇に就いて」より 著者:神西清
スだけではなくて、幾多の事実――ヴォトカ、煙草、知識階級の暴食、唾棄すべき教育、筋肉労働の不足、都会生活の条件などの集合である、と指摘している。深い科学的教養は....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
悠暢であるべきはずです。それと同時に反面、時代後れや、不活溌、平凡、退屈があり、筋肉労働があるのです。 両者を人体に譬うれば、田舎は胴体であり、都会は頭部であ....
融和促進」より 著者:喜田貞吉
っとも希望するところの職業の自由が得られましょうか。飲食店を始める、旅館を開く、筋肉労働者となる。それについて世間の何人ももはや異議を挿むものはありますまい。し....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
他の普通の落伍者が流れて行ったと同じように、警察監獄の事務を始めとして、あるいは筋肉労働、遊芸等、それぞれ自分に適することをつとめていたのではありますが、もとも....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
えた。板問屋の労働は激しかった。日のあるうちは浜から倉庫へ板をかついで運ぶのだ。筋肉労働にはあきがくる。私は筋肉労働ではない仕事をしてみたいものと商売を物色して....