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筋金
「筋金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
筋金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
りますと、風呂敷包のなかから南蛮鍜《なんばんきた》えの鎖帷子《くさりかたびら》に
筋金《すじがね》の入りたる鉢巻をして、藤四郎《とうしろう》吉光《よしみつ》の一刀....
「駈落」より 著者:佐左木俊郎
はひりひりと痛かった。脛《すね》は鍼《はり》でも刺されるようであったし、こむらは
筋金でもはいっているようだった。顔は真赤《まっか》に充血して、額《ひたい》や鼻や....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
もなんでも容赦するな」 李は彼を引っくくらせて役所の前にひき据え、新たに作った
筋金入りの杖で、その背中を三十回余も続けうちに撃ち据えさせた。それでも彼は死なな....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
るから、若い者が帰ってくれば、戦時中よりも却って本当の軍国精神が村によみがえり、
筋金がはいる、などと正一郎はゴセンタクを下していたが、戦地から工場から帰ってきた....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
かりでなく、商魂商策においても似た地位にあるようだ。押しと力が足らないのである。
筋金の大事なところが一本だけ不足しているのである。 ★ 新....
「握った手」より 著者:坂口安吾
の手に見えるのです。これほど絶望的なことはありません」 水木由子のロイド眼鏡に
筋金がはいってピンとはりきったような感じがした。つまり松夫の話の途中から、彼女は....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
の労力がこもっとる。石川組は平和のシンボルをつくることを使命とするぞ。心身ともに
筋金の通らん奴は平和日本の害虫であるぞ」 「エエ、適材適所と申しまして、害虫も使....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
名が代って返答いたすから、左様心得てほしい」 と、柔和な話しぶりの中にも、鉄の
筋金入りのような逞しい意志で、高圧的に押えてかかっている。強く争うのは無用である....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
右衛門などと名前だけは大そうだが、こちとらは金持ちとちがって一文無しで叩き上げた
筋金入りの腕前。生馬の目玉をぬく江戸の天狗連を総ナメのアンチャンだ。二目はおろか....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
やがて里芋が焼け、話がいよいよはずんだ。 老人は、「若いうちは無茶もええが、
筋金の通らん無茶は困るな。」と言った。「あすはわしが案内してええところを見せてや....
「戦後合格者」より 著者:坂口安吾
のやった仕事の主なるものはと云えば、ナホトカからスクラムをくんで祖国へ敵前上陸の
筋金入りの人達をたきつけて益々ダダをこねさせたり、坐りこませたりすることである。....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
すよ。又、いよいよ、日本も発狂しはじめたか、と思いますよ。一方にマルクスレーニン
筋金入りの集団発狂あれば、一方に皇居前で拍手をうつ集団発狂あり、左右から集団発狂....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
せられて、さらに日本へ逆潜入する。つまり越境してモスコーへ逃げ、そこで共産主義の
筋金を入れて日本へ逆に密入国するという今日の様相と変りはない。外国からの思想が断....
「熊狩名人」より 著者:佐藤垢石
陰茎を下腹のなかへ入れて置きます。 熊の陰茎で想いだしたのですが、犬の陰茎にも
筋金が入っています。やはり、硬い骨で長さは三寸ほどあります。犬の交尾の時間を計っ....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
控えて、あたりの山を寄せ付けまいと威嚇している。立山と奥大日との間から黒岳が銀の
筋金打った鉄兜の鉢を朝日に輝かして、黒部川の奥に覇を唱えている。蓮華岳の悠たりし....