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「筐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

筐の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
れを君に見せたかしら?」 彼は机の抽斗《ひきだし》から白い天鵞絨《びろうど》の《はこ》を出した。の中にはいっているのは細いプラティナの指環《ゆびわ》だった....
新生」より 著者:島崎藤村
子供がいろいろお世話に成りました」それを岸本が言って、下座敷に置いてある箪笥の抽《ひきだし》の底から園子の残したものを節子姉妹に分けてくれたこともあった。「節....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いなかった。したがって、彼等に残された仕事というのは、十にあまる薬品棚の列と薬|とを調べて、薬瓶の動かされた跡と、内部の減量を見究めるにすぎなかった。けれども....
四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
地面ばかり。小草が数本に、その一本を伝わって倒に這降りる蟻に、去年の枯草のこれがとも見える芥一摘みほど――これが其時の眼中の小天地さ。それをば片一方の眼で視て....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
三五郎、生熊生 ◇禰宜山伏 (狂言)野村祐利、岸本作太、野田一造、秋吉見次 ◇花 (シテ)前田利鬯 (シテツレ)山崎友樹、安永要助 (ワキ)西島一平 (大鼓)....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
処置をした。吉隆も人物だ。小十郎が会津蘆名の旧領地の図牒《ずちょう》の入って居る《はこ》を開いて示した時には黙って開かせながら、米沢の伊達旧領の図牒の入ってい....
連環記」より 著者:幸田露伴
窟裏の活計を為て居たのであった。そこへ従僕が突として現われて、手に何か知らぬ薄い様のものを捧げて来た。 「何か」と問うと、老いた其男の答は極めて物しずかであっ....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
した。ツイとそれて、取損って、見えませんわ。そちらに居ません? 玉虫でしょう。」の簪、箪笥の衣、薙刀で割く腹より、小県はこの時、涙ぐんだ。 いや、懸念に堪え....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
二九一六〕 作者不詳 「玉勝間」は逢うの枕詞で、タマは美称、カツマはカタマ(籠・)で、籠には蓋があって蓋と籠とが合うので、逢うの枕詞とした。一首の意は、一体逢....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
て輿論に質すため、時節を見計らい世に公にするの考なりしも、爾来今日に至るまで深く底に秘して人に示さざりしに、世間には往々これを伝うるものありと見え、現に客冬刊....
瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
かる暴政の下に在ては何時いかなる嫌疑をうけて首を斬られんも知れずと思い、その時|中に秘し置たる書類は大抵焼捨ました、今日と成りては惜しき事をしましたと談次、先....
画道と女性」より 著者:上村松園
るような気がする。が、古い処と言えば、第九回の文展に出した「花がたみ」は謡曲|花に取材したもので、時代は継体天皇の御宇と記憶しますから、随分古い方ではある。大....
と岩倉村」より 著者:上村松園
の中から取材したもので、なかなか美しい舞台面をみせる狂言なのである。 謡曲「花」は、世阿弥の作であると伝えられているが、たしかなことは判っていないのであると....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
しではなかった。椿岳は一つの画を作るためには何枚も何枚も下画を描いたので、死後の底に残った無数の下画や粉本を見ても平素の細心の尋常でなかったのが解る。椿岳の画....
編輯雑感」より 著者:喜田貞吉
自分の部落に関する研究はもとより本号の発表を以て尽きるものではない。既に起稿して底に蔵した原稿もあれば、将来ますます研究を重ねて発表してみたいものも甚だ多い。....