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答礼
「答礼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
答礼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
ルコぼう》を頂いた藤沢《ふじさわ》を見分けるには十分だった。俊助《しゅんすけ》は
答礼の帽を脱ぎながら、埃臭《ほこりくさ》い周囲の古本と相手のけばけばしい服装との....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
突着けた、椅子の縁は、袂に触れて、その片袖を動かしたけれども、お妙は規則正しいお
答礼をしただけで、元の横向きに立っている。 「早瀬の事はまだまだ、それどころじゃ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
ぐだった。僕等は二人が伊勢へお参りするのを停車場の構内で迎えて、二人のごく丁寧な
答礼にすっかり恐縮しかつありがたがったものだ。それを思うと、これはまったくの余談....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
わざ祝いに来てくれた人もあった。それらの人々に対して、妻とわたしとが代るがわるに
答礼に行かなければならなかった。市内の電車は車台の多数を焼失したので、運転系統が....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
見舞人は続々来た。受附の店員は代る/″\に頭を下げていた。丁度印刷が出来て来た
答礼の葉書の上書きを五人の店員が精々と書いていた。其間に広告屋が来る。呉服屋が来....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
は、元帥に対する敬礼であったのだ。 「やあ」 と、元帥は、ゆったりした言葉で、
答礼をした。 「では、諸君。会議をはじめる」 と、元帥は、開会を宣した。階段に....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
ろりと見返ったらしかったが、そのまま会釈もしないで行ってしまった。佐山君は自分に
答礼されなかったという不愉快よりも、さらに一種の不思議を感じた。この戦時の忙がし....
「鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
も老人同士であるから、さのみ遠慮するにも及ばないと思ったので、わたしもその座敷へ
答礼に行って、二十分ほど話して帰った。 わたしが明日はいよいよ帰るという前日の....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
ろりと見返ったらしかったが、そのまま会釈もしないで行ってしまった。佐山君は自分に
答礼されなかったという不愉快よりも、さらに一種の不思議を感じた。この戦時の忙がし....
「取舵」より 著者:泉鏡花
観音丸と船長との万歳を唱えぬ。甲板に立てる船長は帽を脱して、満面に微笑を湛えつつ
答礼せり。艀は漕出したり。陸を去る僅に三|町、十分間にして達すべきなり。 折か....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
、マドモアゼル。何卒、途中お体をお大切に。 これに対してもイベットは形式だけの
答礼をした。 この時また、転ぶ様に馳けつけて来た女、この二日間小田島に纏り続け....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
を腰につけたスコットランド服の美貌の門番が銀盆の上に沢山の「平凡」を運んで来た。
答礼の花束。 レセプションの招待状。 慈善病院の資金窮乏の訴え。 土耳古風....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
ざわざ祝いに来てくれた人もあった。それらの人々に対して、妻とわたしとが代る代るに
答礼に行かなければならなかった。市内の電車は車台の多数を焼失したので、運転系統が....
「火夫」より 著者:カフカフランツ
の証人たちに占められており、彼らはひどく親しげに挨拶し、合図していた。伯父さえも
答礼した。一人の水夫は、規則正しい漕ぐ手を休めないままで投げキスを送るという芸当....
「耳香水」より 著者:大倉燁子
日目の午後、K夫人は盛装して自家用の車に乗り、祈祷会、レセプション、午後のお茶、
答礼、といかにも真面目な社交夫人らしい多忙さに半日を暮らし、最後の家を訪問した時....