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策す
「策す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
策すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
の事である。深夜人の寝静まった監房に輾転反側しながら、頭は益※冴えかえり、種々画
策する所があったに相違ない。 彼は古い記憶を新たにして、あれこれと反証の材料を....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
敏、矢野玄道、巣内式部らであった。彼はこれらの志士と相往来して国事を語り、共に画
策するところがあった、という。彼はまた、ある日偶然に旧友|近藤至邦に会い、相携え....
「作家のみた科学者の文学的活動」より 著者:宮本百合子
に統一され切っているのではない。寺田氏は、豊富な自分の才能のあの庭、この花園と散
策する姿において、魅力を感じる人々に限りない愛着を抱かせているのである。 チン....
「夏遠き山」より 著者:宮本百合子
なものは先へ先へと何人かの足が廻って既に札を建ててしまう。その癖、今、都会人が散
策する山径が、太古は箒川の川底に沈んでいただろう水成岩であること、その知識によっ....
「C先生への手紙」より 著者:宮本百合子
、美くしく着飾った女達が、都会に居るよりもっと気取って、もっと富有らしい歩調で散
策する距離は、僅か一哩半位の、村道に限られて居るような形でございます。其の古い楓....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
かん》じている越前守は、お役の暇を見てよくこうして江戸の巷を漫然《まんぜん》と散
策することを心がけてもいたし、また好《この》んでもいたのだ。この日も冬には珍しい....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
南する、打込んでみると、面白い。尚又面白いのは、タヌキ屋の軍師となつて千客万来を
策す、口銭にお酒は安直に飲ませてもらつて、つまり研究室の演習といふ要領で、指南か....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
かせますが、それは当家に犯人の汚名をきせるためと、たぶん、金の延棒の発見、没収を
策すためでしたろう。金の延棒があると、島田一門はいつかシナの山中へ消え隠れてしま....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
どうしたらいいだろう」 風流皇帝の顔色には、憂が深く織り込まれた。 誰一人献
策する者がなかった。 5 すると李白が笑いながら云った。 「文章で嚇して来たの....
「魔都」より 著者:久生十蘭
と首肯するであろう。のみならず、それによって重大な国際問題を惹起させ、日仏離間を
策す一石二鳥の陰険な目的が窺われるのである。
密告者は明朝午前四時、フランス大....
「寒桜の話」より 著者:牧野富太郎
だかり、とても同地は賑わうことであろうと信ずる。 こんな天然物を利用して繁栄を
策することは、永久的のものであって一時的なものでなく策の最も上乗なものである。私....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
だけに特別な注意をひかれるようなこともなかったが、だんだん秋が深くなって公園を散
策する人影もまれになると、たとえば、木の葉が落ちて、今まで隠れていた空が急に見え....
「猿の図」より 著者:三好十郎
は許さん! そういう事を言う奴は国賊である! そんな事を言いふらして、軍民離間を
策する奴は――いや、とにかく、今後、わが空軍は東京周辺二十キロ以内に敵の飛行機の....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
一皇子の御血筋なので、持明院統の臣下たちは、永久に皇位を確保しようとして、種々画
策するところがあった。そこで、両統互角の勢となり、幕府も両統迭立という議を建てる....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
を差向ける事となったのである。そこで大王は一七四二年四月ベーメンに退却し、後図を
策する考えであった。墺軍はこれを圧して迫り来たり、大王の戦勢頗る危険であったが、....