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策士
「策士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
策士の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
は僕にはかえって面白いくらいだ。たとえばポオとレニンが比較されて、ポオがレニンに
策士だといって蔭口《かげぐち》をきいたといった風なゴシップは愉快だからな。何より....
「生きている腸」より 著者:海野十三
上におけないインチキ人物であって、天に代って大いにいじめてやる必要のあるインテリ
策士であるという。 そういって、けなしている一方、医学生吹矢は、学歴においては....
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
した。緑十八といえば、秘密結社海龍倶楽部の花形闘士の中でも、昨今中国第一の評ある
策士。辣腕《らつわん》と剽悍《ひょうかん》との点においては近代これに比肩《ひけん....
「運命」より 著者:幸田露伴
から神道碑を製するに至らしむ。又一|箇の異人というべし。魔王の如く、道人の如く、
策士の如く、詩客の如く、実に袁※の所謂異僧なり。其の詠ずるところの雑詩の一に曰く....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
いろ複雑なんだ。だけど叔父さんは、悪いひとじゃない。それだけは、たしかだ。小さい
策士かも知れないけれど、決して大きい悪党じゃない。何が出来るもんか。」 ホレ。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
できないのであります。 けれども、今度という今度はかなり行詰まって、さすがの女
策士も展開の道に窮してしまって、「ああもしようか、こうもしようか」の決着が容易に....
「花ふぶき」より 著者:豊島与志雄
さ。とにかく、飯はたいてくれよ。」 だいたい、へんな夫婦なんだ。赤木は世間的な
策士で、すべてに如才がない。嘉代さんはちょっと気取りやで、向う意気が強いくせに、....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
座の座附の狂言作者に切り張りをさせて誤魔化そうとする浅はかな魂胆を巡らそうとした
策士もあったようだが、そんなことは問題にならず、そこでとうとう原著者自身に脚色し....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
大過なくやってきたが、今度だけは勝手がちがう。 宇賀神芳則は右翼団体の顧問格の
策士で、陰謀にかけては天才的な男であるが、一面、大変な露出狂で、どんな秘密も洗い....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
をたのんで敵を甘く見ましたが、実は一見マヌケの如くにして敵の御両氏はさらに抜群の
策士でした。否。軍略の才能に差がなくとも、敵を甘く見たことが大きな差をつくりだし....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ますが、そうではありますまいか。」 「いや、その点はどうも。……もっとも、かなり
策士らしい面もありますから、それを思慮深いといえば格別ですが。」 「
策士?」と、....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
う人間である筈はない。こういうことを恐れげもなくやれる人間というものは、天性的な
策士は別として、常人の為しあたうところではない。しからば閑院氏は天性的な
策士かと....
「荘子」より 著者:岡本かの子
つつあった。六国の相印を一人の身に帯び車駕の数は王者を凌ぐと称せられて居た合従の
策士蘇秦は日に日に落魄の運命に陥り新に秦の宰相であり連衡の謀主である張儀の勢力が....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
的意識が俄に頭を擡上げて来て当初の外交官熱が次第に冷め、その時分は最早以前の東方
策士|形気でなくなっていたから、矢野の厚意に縋って官界なり実業界なりに飛込む気に....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
まれ、イングランドで育ち、半分野蛮で半分紳士だった。半分|旧教徒で半分懐疑家の、
策士であり、怠け者であり、冒険家であり、夢想家であった。そしてついに、とにもかく....