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箇年
「箇年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
箇年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「逆行」より 著者:太宰治
書きしたためられていた。 ――きょう、みなさまの食堂も、はばかりながら創業満三
箇年の日をむかえました。それを祝福する内意もあり、わずかではございますが、奉仕さ....
「喝采」より 著者:太宰治
二氏、檀一雄氏、それに地平も加えて三人、私の実兄を神田淡路町の宿屋に訪れ、もう一
箇年、お金くださいと、たのんで呉れた。その日、井伏さんと檀君と、ふたりさきに出掛....
「女の決闘」より 著者:太宰治
す。 第六 いよいよ、今回で終りであります。一回、十五、六枚ずつにて半
箇年間、つまらぬ事ばかり書いて来たような気が致します。私にとっては、その間に様々....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
石山本願寺時代、信長の雄略を以てしても本願寺門徒を攻め倒すことが出来ず、十一
箇年の星霜を費して、やっと媾和している。 しかし、秀吉がその愛児秀頼に、この難....
「きりぎりす」より 著者:太宰治
、私は、ほとんど身一つで、あなたのところへ参りました。淀橋のアパートで暮した二|
箇年ほど、私にとって楽しい月日は、ありませんでした。毎日毎日、あすの計画で胸が一....
「黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
まで副業にしていた養蚕を純然たる生業にした数家族があった。 第三期は、第二期九
箇年の後に、一
箇年を置いて始められた。 第一期第二期は何れも鉄道敷設の工事材料....
「自作を語る」より 著者:太宰治
を集めた「女の決闘」という創作集が出版せられた。女の決闘は、この雑誌(文章)に半
箇年間、連載せられ、いたずらに読者を退屈がらせた様子である。こんど、まとめて一本....
「雪のシベリア」より 著者:黒島伝治
をおろそかにしなかった。 ――そうして、その報いとして得たものは、あと、もう一
箇年間、お国のために、シベリアにいなければならないというだけであった。 二人は....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
文「はゝア、手前は只今島に着きましたばかり、一向島内の御法は弁えませぬが、何か一
箇年に両三度罪人どもへ娑婆飯とか申して米の御飯を下され候由、僅かの事を楽しみに歳....
「佳日」より 著者:太宰治
かるに、昨年の秋、山田君から手紙が来て、小生は呼吸器をわるくしたので、これから一
箇年、故郷に於いて静養して来るつもりだ、ついては大隅氏の縁談は貴君にたのむより他....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
巧妙なることを示すものとして、起訴にはかえって好都合なのである。その証拠書類は五
箇年前まで遡り、被告が既に、英国軍隊とアメリカ人との間に行われた実に最初の戦闘の....
「巡回書庫と町村図書館と」より 著者:佐野友三郎
の二十箇村に達し、ミネソタ州においては、巡回書庫の施設に全力を傾注したる結果、五
箇年内に、三十五館より七十館に倍加せり。この径路は大抵、一様なり。試みに、図書館....
「自作肖像漫談」より 著者:高村光太郎
ていた。父の依頼された肖像の原型を大小いろいろ作った。大半は忘れてしまった。十数
箇年に亘る此の間の私の米櫃仕事は、半分は父の意見に従い、半分は自分の審美判断に従....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
少しも頭脳不調の痕跡は見られなかった。一箇月の療養と看護とで平復退院。それから一
箇年間は割に健康で過したが、そのうち種々な脳の故障が起るのに気づき、旅行でもした....
「特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
のである。各村現在の実数は未だこれを知るの便宜を得ぬが、仮りにその後本年まで十二
箇年間に於いて、京都府下全体に於ける増加の割合の平均によって、二割八分強を増加し....