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算当
「算当〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
算当の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
で大変な評判。これだけの兜をこしらえるには、何貫文の銭が要るだろうなぞと、余計な
算当をしながら見とれているのもある。 もちろん銭ばかりでは全体が黒ずんでしまっ....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
及ばざれ、尋常普通の文庫に勝るものがあった。之を区々一商店の損失として金銭を以て
算当すべきでは無かろう。 古来焚書の厄は屡々歴史に散見する。殊にアレキサンドリ....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
大学の学費を調べたものを見ると、上中下の三級に分った下級の費用すらが年額六百円を
算当してある。月に五十円を要するわけだ。駈出しの文学士では五十円の月給を取れない....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
廻りや、地面家作の取立てや、知行所の上り高というようなことを、倅に代っていちいち
算当して、帳面を記しておかねば寝られない癖です。当時、大名にも旗本にも、内緒《な....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しいくらでも当りさえすれば、子供にああしてやろう、こうしてやろうなんて、出がけに
算当《さんとう》を組んで笑いながら切火をきってくれたもんです。それがこんなことに....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
って、この際、お雪ちゃんの心を頼もしいものにしました。世間知らずのお嬢様から、無
算当に大金を預かるということよりも、知るところは知り尽している人から、情を明けて....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
かった。町の人達もみな彼の顔を知っているので、彼の突きならべた銀貨や銅貨の数から
算当して、それに相当の品物を渡してよこすのを例としていた。彼はむしろ喜んで父の使....
「九条武子」より 著者:長谷川時雨
は、多くのものに、よろこばせたい優しみを、とる方がそうとりちがえたのではないか。
算当《さんとう》が細かいというのは、本願寺はある折、疑獄事件があって、光瑞法主は....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
し」と。答えていわく、「まことに然り、古来義士なきにあらず、ただその数少なくして
算当に合わぬなり。元禄年中は義気の花盛りとも言うべき時代なり。この時に赤穂七万石....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
実験学科と相並んで進むこととなった。 かくして明治・大正時代の数学はもちろん和
算当時の比ではない。すこぶる面目を改めた。しかしながら数学の状態よりも物理学等の....