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算盤珠
「算盤珠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
算盤珠の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
、大野は吝《けち》ん坊で、七百両説に大賛成であろうし、大石は仇名の通り昼行灯で、
算盤珠のことで殿に進言するという柄ではないし……」 「困ったな。できるだけ切りつ....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
る。踵《かかと》のまがった靴を履《は》いて、紫色の袴《はかま》を引きずって、髪を
算盤珠《そろばんだま》のようにふくらまして勝手口から案内も乞《こ》わずに上《あが....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
書綴る心を起しぬ、此記録を読むものは何人も悪事を働きては間職に合わぬことを覚り、
算盤珠に掛けても正直に暮すほど利益な事は無きを知らん、殊に今日は鉄道も有り電信も....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
は、内儀さんを貰うと貰わないとの経済上の得失などを、深く綿密に考えていた。一々|
算盤珠を弾いて、口が一つ殖えればどう、二年|経って子供が一人|産れればどうなると....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
終の満足はされぬ。かくてかれらは自然に憧れ、かくてかれらは尺寸の別天地を占むるに
算盤珠を弾かぬのだ。 苗売り 「朝ァ顔の苗夕顔の苗。隠元、唐茄子、へちィまの苗....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
の経済的能力を全うさせる為めに文人の頭脳をも又機械的にし、収税官史が文人の収入を
算盤珠に弾き込むようになっては、文人は最早大久保や雑司ヶ谷に閑居して電車の便利を....
「探偵戯曲 仮面の男」より 著者:平林初之輔
開いておきながら、ちっとも世間の話題にならぬようじゃその甲斐がないからね。今どき
算盤珠《そろばんだま》のとれぬ仕事なんざ馬鹿々々しくてやれんからな。 久子――....