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管の笛
「管の笛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
管の笛の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
こうなると、ほかに仕様はない。年の若い彼はその笛をかかえて屋敷を出奔した。一
管の笛に対する執着のために、彼は先祖伝来の家禄を捨てたのである。 むかしと違っ....
「戦争はわたしたちからすべてを奪う」より 著者:宮本百合子
ょうから追おうとしている人々が、少くない。 放浪の詩情こそ、そのひとの文学の一
管の笛である、という抒情的評価をかち得ているある作家は、日本の小市民の生活につき....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
でひとつ、返しを吹いて見給え」 といって池田良斎は、壁の一隅に立てかけてあった一
管の笛に眼をとめました。 誰か湯治客がこの辺で竹を取って、湯治中の消閑《しょう....
「放浪作家の冒険」より 著者:西尾正
身に纏い、天蓋《てんがい》を被った蒼古な虚無僧《こむそう》のいでたちで、右手に一
管の笛、懐ろにウィスキイを忍ばせつつ、さて境内へ喜捨でも乞いに行かんかなと云うと....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
す」 虚「少々拝見を願いまする、中々|好い笛のようで」 伊「へい」 と差出す二
管の笛を手に取って見ますと、一つは響と朱銘で出て居り、一つは初音と銀銘で出て居り....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
た嬰児の頃、七宝寺の縁がわへ、猫の子みたいに捨て児されてあったとき、帯に、この一
管の笛が差してあったのだという。 してみると、その笛は、彼女に取っては、寔に、....