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管弦楽
「管弦楽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
管弦楽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「科学者と芸術家」より 著者:寺田寅彦
ようなものであったろう。フォークトはその結晶物理学の冒頭において結晶の整調の美を
管弦楽にたとえているが、また最近にラウエやブラグの研究によって始めて明らかになっ....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
青年のあいだに、不思議な喝采を博していた。庸三も、ずっと前から軍楽隊の野外演奏の
管弦楽や、イタリイのオペラなど聴いたり見たりしていたが、レコオドの趣味もようやく....
「蓄音機」より 著者:寺田寅彦
この驚くべき聴感の能力のおかげで、われわれは喧騒の中に会話を取りかわす事ができ、
管弦楽の中からセロやクラリネットや任意の楽器の音を拾い出す事ができる。 これに....
「二十四年前」より 著者:寺田寅彦
かには明治音楽会というのがあって、このほうは切符を買ってはいる事ができた。半分は
管弦楽を主とした洋楽で他の半分は邦楽であった。そのほかにも何かの慈善音楽会という....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
で縦に重畳した若干の重音の串刺《くしざ》しに相当させることができる。これが大きな
管弦楽ならばまたいっそう多数の音が重畳して来るわけであるが、連句の一句に同時に響....
「コーヒー哲学序説」より 著者:寺田寅彦
前奏が必要であるらしい。銀とクリスタルガラスとの閃光のアルペジオは確かにそういう
管弦楽の一部員の役目をつとめるものであろう。 研究している仕事が行き詰まってし....
「蛙の鳴声」より 著者:寺田寅彦
の演奏会に行った帰りに、上野の森をブラブラあるいて帰った。 その日の曲目の内に
管弦楽で蛙の鳴声を真似するのがあった、それはよほど滑稽味を帯びたものであった。先....
「雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
った。 すべての音楽がそうであるか、どうか、私には分らない。しかし、どうもこの
管弦楽というものは、客観的分析的あるいは批評的に聴くべきものではなくて、ただこの....
「ラジオ雑感」より 著者:寺田寅彦
が音楽となるとそういう心配はないようである。楽器の音色がかなり違って聞こえても、
管弦楽はやはり
管弦楽として聞取られるし、長唄はやはり長唄として聞かれる。聞きたく....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れた手や擦《す》りむいた膝頭をきまり悪げに眺めた。杖が小さい時には、クリストフは
管弦楽団の長となった。彼は指揮者でありまた楽員であった。指揮し、また歌った。それ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
らすことを覚えている。すでにヴァイオリンにかけてはりっぱな腕前をもっている。父は
管弦楽隊中の一席を彼に与えてもらおうと考えついた。クリストフはりっぱにその役目を....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
猛り狂う歓呼の声がおこった。拍子をとってぶつかりあう鎖の音が、それより鈍い唄声に
管弦楽の用をしていた。魔法使いの宴を想像するとすれば、ちょうどそれにふさわしいも....
「映画雑感(Ⅴ)」より 著者:寺田寅彦
来る図や、密航船の荷倉で人参をかじる図なども純粋に挿画的である。 三
管弦楽映画 ベルリンフィルハルモニーにおける「地獄のオルフォイス」と「カルメン....
「昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
膝の上だ」 「あッ、そうか」 頭に手を当てて、膝の上を見て、ラジオ欄の「独唱と
管弦楽、杉山節子、伴奏大阪放管」という所を見ると、 「杉山節子……? そうだ、た....
「道なき道」より 著者:織田作之助
しは一層みじめなものになった。 そこで彼は、土地の軍楽隊に籍を置いたり、けちな
管弦楽団の臨時雇の指揮をしたりして、口を糊しながら、娘の寿子を殆ど唯一人の弟子に....