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箱
「箱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
箱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
18
角《かど》から見た煙草屋の飾り窓。巻煙草の缶《かん》、葉巻の
箱、パイプなどの並んだ中に斜めに札《ふだ》が一枚懸っている。この札に書いてあるの....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
だろう?」
たまたまこの家の前を通りかかった、髪の毛の長い画学生は細長い絵の具
箱を小脇《こわき》にしたまま、同じ金鈕《きんボタン》の制服を着たもう一人の画学生....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
うぎく》の双幅とのほかに、装飾らしい装飾は一つもない。壁に沿うては、五十に余る本
箱が、ただ古びた桐の色を、一面に寂しく並べている。障子の紙も貼ってから、一冬はも....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
ても、古い懸物《かけもの》が懸っている。花も始終絶やした事はない。書物も和書の本
箱のほかに、洋書の書棚も並べてある。おまけに華奢《きゃしゃ》な机の側には、三味線....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
い痘痕《あばた》のある物売りはいつもただつまらなそうに、頸《くび》へ吊《つ》った
箱の中の新聞だのキャラメルだのを眺めている。これは一介《いっかい》の商人ではない....
「影」より 著者:芥川竜之介
存知じゃなくって? 倉庫会社の――」
卓子《テーブル》の上にはその次に、指環の
箱が二つ出て来た。白天鵞絨《しろびろうど》の蓋を明けると、一つには真珠の、他の一....
「河童」より 著者:芥川竜之介
にいるのです。もちろんどの河童も目金《めがね》をかけたり、巻煙草《まきたばこ》の
箱を携えたり、金入《かねい》れを持ったりはしているでしょう。しかし河童はカンガル....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
》を唱って合力《ごうりき》を請う浪人になり、求馬《もとめ》は小間物《こまもの》の
箱を背負《せお》って町家《ちょうか》を廻る商人《あきゅうど》に化け、喜三郎《きさ....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
手さぐりに鏡台の前へ行った。そうしてその抽斗《ひきだし》から、剃刀《かみそり》の
箱を取り出した。
「牧野《まきの》め。牧野の畜生め。」
お蓮はそう呟《つぶや》....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
たは莫迦《ばか》に軽い、何かと思ってあけて見ると、「朝日」の二十入りの空《あ》き
箱に水を打ったらしい青草がつまり、それへ首筋の赤い蛍《ほたる》が何匹もすがってい....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
った。
まっすぐに梯子を下りた所が、ぎっしり右左の棚の上に、メリヤス類のボオル
箱を並べた、手広い店になっている。――その店先の雨明《あまあか》りの中に、パナマ....
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
台所の土間《どま》の隅に、蜂は軒先《のきさき》の蜂の巣に、卵は籾殻《もみがら》の
箱の中に、太平無事な生涯でも送ったかのように装《よそお》っている。
しかしそれ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
まりたいと思うものは創痍を恐れずに闘わなければならぬ。
又
人生は一
箱のマッチに似ている。重大に扱うのは莫迦莫迦しい。重大に扱わなければ危険である。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
日記に一々記録して置くこと。また毎週一日は器械の掃除日とし、一ヶ月に一度はガラス
箱の内にある器械の掃除をもして塵をとること。」というのであった。 しかしファラ....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
へ、秋月は歌心へ、帰り行く友を送ってそこらまでの心算がやがて博多の街つづきである
箱崎になんなんとする地蔵松原――二里余もつづく千代の松原の一部、ここには米一丸の....