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箱根山
「箱根山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
箱根山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
三十三歳の壮年であったときに、海老名《えびな》弾正《だんじょう》君司会のもとに、
箱根山上、蘆の湖の畔《ほとり》においてなしたものであります。その年に私の娘のルツ....
「地球盗難」より 著者:海野十三
うのはむしろ不適当で、人造山岳地帯といった方がいいかもしれない。たとえていうと、
箱根山塊を三百メートル四方ぐらいの大きさに人造的に縮小した大仕掛けの箱庭とでもい....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
たりまでひッたりとぼかしこむ。東の空にはけれどもここばかりは拗者の本性を現わした
箱根山が、どこから吹き寄せたか薄霧の枕屏風を立てこめて、黒い姿を隠したまま夕暗の....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
にも其の経略の手は延びないけれど、北条氏の向背が一度決すれば、他は問題ではない。
箱根山を千成|瓢箪の馬印が越せば、総て解決されるのである。 聚楽第行幸で、天下....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
必要があると――或る人がいっているんですがね」 「そんなことをいう奴は、よろしく
箱根山を駕籠で越す時代へかえれだよ。蜂矢君、もし幽霊がでなかったら、君にはいいた....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
月光下の
箱根山 それは大変月のいい夜のことでした。 七月の声は聞いても、此所は山深い....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
の一門の三遊派落語家数十名を率いて見物した。 ついでに記すが、この時の中幕は「
箱根山曾我初夢」で、工藤祐経が箱根権現に参詣し、その別当所で五郎の箱王丸に出会い....
「曽我の暴れん坊」より 著者:坂口安吾
にやらせておけ、と笑ってすましてくれた。そのおかげで、箱王は十一から十七の年まで
箱根山中でたらふく肉を食い大いに鍛錬して育つことができた。ついに身長六尺、力の底....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
あけて下さる上は、アタクシも何を隠しましょう。御明察の通り、阿片などは富士山から
箱根山をみんなヒックリかえしても、一グラムも出てきません」 「アラ、そんなこと、....
「釣り師の心境」より 著者:坂口安吾
匹ずつ群れて走っているのが見えるが、メダカのように小さいのである。海からいきなり
箱根山で、魚の育つ流れがいくらもないから、特別小さいのだろう。メダカみたいな鮎を....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
の茫々たる妖相にみちて静寂であるが、早川の洪水は違う。こんなウルサイ洪水はない。
箱根山上千|米の蘆ノ湖から目の下の河口まで直流してくる暗褐色の洪水が、太平洋の水....
「三甚内」より 著者:国枝史郎
より名を甚内と改め、相州平塚宿にしばらく足を止どめて盗賊の首領となり、後また豆州
箱根山にかくれて、なお強盗の張本たり。 後再び江戸に入る。云々」 で、その勾坂....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
いろいろと考え出している中に、どうも合点の行かぬ事が一ツあるのであった。 昨日
箱根山中で、誤って出迎えの人数の中に数えた若者が、今日もまた矢張見えたのであった....
「鯰」より 著者:佐藤垢石
っていた。 日本では鮎と書いてあゆ魚とも書く。 大和本草には、昔から日本には
箱根山から東北には鯰がいないといってある。これは、箱根から西には化け物がいないと....
「民族の感歎」より 著者:折口信夫
互に近く山を距てて夏を住みながら、消息せずに暮した強羅の作を、幾度も見た。特に
箱根山中でも、風物の変化の乏しい所に夏毎を籠って、而もあれだけの量の作物を為して....