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箸
「箸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
箸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
ともに、相手の横に払った太刀《たち》をあびて、恐ろしい叫び声を出しながら、焼け火
箸《ひばし》でも踏んだように、勢いよくとび上がると、そのまま、向こうの顔へしがみ....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
《だんな》は大の法華《ほっけ》気違いで、三度の飯も御題目を唱《とな》えない内は、
箸をとらないと云った調子である。所が、平吉がお目見得《めみえ》をしてから二月ばか....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
は》いた片頬《かたほお》に、炭火《すみび》の火照《ほて》りを感じながら、いつか火
箸を弄《もてあそ》んでいる彼女自身を見出《みいだ》した。
「金《きん》、金、金、....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
譚《たん》は殆《ほとん》ど左利きのように残りの一片を投げてよこした。僕は小皿や
箸《はし》の間からその一片を拾い上げた。けれども折角拾い上げると、急に嗅いで見る....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
、いいかげんにしてやめるが、もう一つ書きたいのは、黄色い、能代塗《のしろぬり》の
箸《はし》である。それが何百|膳《ぜん》だかこてこてある。あとで何膳ずつかに分け....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
をすませる間《あいだ》、母の側へその代りに行っているとか云う事だった。
親子は
箸《はし》を動かしながら、時々短い口を利《き》いた。この一週間ばかりと云うものは....
「少年」より 著者:芥川竜之介
つうやもあらゆる巫女のように漠然と暗示を与えるだけである。保吉はいよいよ熱心に
箸《はし》とか手袋とか太鼓《たいこ》の棒とか二つあるものを並べ出した。が、彼女は....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
るのは、ほとんど一つもなかったくらいです。御主人はわたしが呆《あき》れたように、
箸《はし》もつけないのを御覧になると、上機嫌に御笑いなさりながら、こう御勧《おす....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
と、その細い蔓《つる》や葉がどうも気になって仕方がない。そのほか象牙《ぞうげ》の
箸《はし》とか、青銅の火
箸とか云う先の尖《とが》った物を見ても、やはり不安になっ....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
あ、Kのやつだな」と思った。Kと言うのは僕等よりも一年|後《ご》の哲学科にいた、
箸《はし》にも棒にもかからぬ男だった。僕は横になったまま、かなり大声《おおごえ》....
「或る女」より 著者:有島武郎
んにいこうお待たせするがすまんから、今五十川さんに祈祷《きとう》をお頼み申して、
箸《はし》を取っていただこうと思ったところであった……いったいどこを……」
面....
「或る女」より 著者:有島武郎
と足もとを見やがるで、……あれはなんとかせんとめんどうだて」
と倉地はがらっと
箸《はし》を膳《ぜん》に捨てながら、葉子から女将に目をやった。
「そうですともさ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
範船の艫から一字を引いて怪火のように流れる炭火の火の子とをながめやる。長い鉄の火
箸に火の起こった炭をはさんで高くあげると、それが風を食って盛んに火の子を飛ばすの....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の躯はだんだん衰弱して来たのでございます。床についてもさっぱり安眠ができない……
箸を執っても一|向食物が喉に通らない……心の中はただむしゃくしゃ……、口惜しい、....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の椅子や、黒いマホガニーのテーブルが鏡のように輝いており、薪おきは、シャベルや火
箸も一式ふくめて、アスパラガスの葉のかげに光っていた。梅花うつぎと巻貝とが煖炉の....