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「節句〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

節句の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雛がたり」より 著者:泉鏡花
である、緑珠である、皆敷妙の玉である。 北の国の三月は、まだ雪が消えないから、節句は四月にしたらしい。冬籠の窓が開いて、軒、廂の雪がこいが除れると、北風に轟々....
婦系図」より 著者:泉鏡花
間ばかり以前から上京して、南町の桐楊塾に逗留していたとの事。桜も過ぎたり、菖蒲の節句というでもなし、遊びではなかったので。用は、この小児の二年姉が、眼病――むし....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
外の堀端を通った。去年の秋、京橋に住む知人の家に男の児が生まれて、この五月は初の節句であると云うので、私は祝い物の人形をとどけに行くのであった。わたしは金太郎の....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
も淡泊した円髷で、年紀は三十を一つ出た。が、二十四五の上には見えない。一度五月の節句に、催しの仮装の時、水髪の芸子島田に、青い新藁で、五尺の菖蒲の裳を曳いた姿を....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
ろがね、真夜中さ。いいえ、二人はお座敷へ行っている……こっちはお茶がちだから、お節句だというのに、三人のいつもの部屋で寝ました処、枕許が賑かだから、船底を傾けて....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
には嫁ごじゃ。江戸から持ってござっての、大事にさしゃった錦絵にそのままじゃ。後の節句にも、お雛様に進ぜさした、振出しの、有平、金米糖でさえ、その可愛らしいお口よ....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
時は、折々ものくれたり。されどかの継母の与えしものに、わが好ましきはあらざりき。節句の粽貰いしが、五把の中に篠ばかりなるが二ツありき。杏、青梅、李など、幼き時は....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
今でも朝鮮では行われているそうだが、それが五月の行事となったのも、つまりは男子の節句という、勇ましいというよりもむしろ荒々しい気風にふさわしい遊戯であるからでは....
孔乙己」より 著者:井上紅梅
して言った。 「孔乙己はどうしたろうな。まだ十九銭貸しがある」 次の年の端午の節句にも言った。 「孔乙己はどうしたろうな。まだ十九銭貸しがある」 中秋節には....
端午節」より 著者:井上紅梅
取るのは当然ですから、そういうことにおしなさい、とすぐにわたしを弾き出した」 「節句の真際になって金を借りに行ったって、誰が貸すもんですか」 方太太は当りまえ....
」より 著者:岡本綺堂
れるので、見物人が毎日出かけていた。 そのうちに三月の三日、ちょうどお雛さまの節句の日に、途方もない大きな鯉が捕れた。五月の節句に鯉が捕れたのなら目出たいが、....
木曽の怪物」より 著者:岡本綺堂
って信州軽井沢へ赴いて、凡そ半月ばかりも此の駅に逗留していた。東京では新暦の雛の節句、梅も大方は散尽くした頃であるが、名にし負う信濃路は二月の末から降つづく大雪....
三枚続」より 著者:泉鏡花
所車一ツでも五十両したッていいますが、皆金蒔絵で大したもんです。 このお雛様の節句と来た日にゃ、演劇も花見も一所にして、お夏さんにかかる雑用、残らず持出すとい....
式部小路」より 著者:泉鏡花
生命から二番目の、大事の大事のお雛様。や! 大変だ。深川の火事の時は、ちょうどお節句で飾ってあった、あの騒ぎに内裏様の女の方の、珠のちらちらのついた冠がたった一....
御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
外の堀端を通った。去年の秋、京橋に住む知人の家に男の児が生まれて、この五月は初の節句であるというので、私は祝物の人形をとどけに行くのであった。私は金太郎の人形と....