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「節度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

節度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
を表現する。しかし「いき」の形相因たる非現実的理想性は、一元的平衡の破却に抑制と節度とを加えて、放縦なる二元性の措定《そてい》を妨止《ぼうし》する。「白楊の枝の....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
が、人類に対して迷惑となり、その為めに人間の進歩を妨げ、従って生活の秩序を破り、節度を壊すような結果を多少なりとも惹き起しはしまいか。そうお前は迷ったろう。 ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
人の小児が紅い旗を持ち、蛇の尾の上に立って踊りつ舞いつ行き過ぎた。この年、山南の節度使の陽守亮が敗滅した。 会稽山の下に※冠があって、長さ一尺あまり、胴まわり....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
。熱病患者のような充血した眼をしていて、上体のみが徒らに前へ出て、体躯のあらゆる節度を失いきっている三人にとると、沈着をきわめた法水の歩行が、いかにももどかしか....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
して、すぐに本文に取りかかることに致します」 廬山の廟 庚寅の年、江西の節度使の徐知諫という人が銭百万をもって廬山使者の廟を修繕することになりました。そ....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
汚れたるように、如実に受け取る必要はないか。たとえば人を尊敬するにしてもあなたは節度を逸して崇拝し随喜しられるようなことはないか。私らから見ればそれほどまでには....
連環記」より 著者:幸田露伴
累進して丞相に至り、真宗の信頼を得、乾興元年には晋国公に封ぜらるるに至った。蘇州節度使だった時、真宗の賜わった詩に、 践歴 功皆|著しく、諮詢 務必ず成す。 懿....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ふ 〔巻六・九七二〕 高橋虫麿 天平四年八月、藤原|宇合(不比等の子)が西海道節度使(兵馬の政を掌る)になって赴任する時、高橋虫麿の詠んだものである。「言挙せ....
光は影を」より 著者:岸田国士
たという、この敏感な少女は、話相手としてはどこかまだ物足りないところはあつても、節度のある快活さで彼女の気分をつねに引きたてゝくれる得がたい相棒であつた。 「お....
S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
な気持にさせられることもあるでしようが、それをどう処理するかということが、個人の節度であり、文明のほこりです。なかには、いくぶん悪意を含んだ不当な偏見と見なすべ....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
一面に覆い包んでしまった。 俳優達はどれもこれも、演技が調子外れになり、台詞の節度がバラバラになった。そして、詰まらない事が神経をたかぶらせて、いっそ何事か起....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
、ジャーナリズムには女流作家を殺す力がない、ということを言いたかったのであろう。節度を旨とし、秩序ある論理を展開して結論に至れば、それで申し分なく、それも一ツの....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
、また必ずしも沼南の人物に推服するものばかりでもなかったから、暫らくすると沼南の節度に慊らないで社員は絶えず代謝して、解体前の数年間はシッキリなしにガタビシして....
「にんじん」とルナアルについて」より 著者:岸田国士
そして、浪漫主義に走るためには、いささか酔うことをおそれたのである。 彼は、節度と明晰をこのうえもなく尊ぶことにおいて、まぎれもないフランスの文人である。彼....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
度す)と言います。仏教修業の結果どんな熾烈な愛欲や誘惑の中に入っても、これをよく節度して、その悪果に染まないように、その心身を自由に、大きく、かつしっかりさせる....