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節約
「節約〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
節約の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十円札」より 著者:芥川竜之介
解の個所を発見すると、必ず粟野さんに教わりに出かけた。難解の、――もっとも時間を
節約するために、時には辞書《じしょ》を引いて見ずに教わりに出かけたこともない訣《....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
「左側通行」と似たものである。
*
道徳の与えたる恩恵は時間と労力との
節約である。道徳の与える損害は完全なる良心の麻痺《まひ》である。
*
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「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
場合より遙かに僅少の勞働力をもつて遙かに高い能率を發揮できよう。かくして合理的に
節約される勞働力は、男女を問わずすべて村の生産に動員される。しかして各人の仕事は....
「三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
。それも二度や三度ではなく、もうこの一年近くも毎日続けていたらしいんだから、この
節約された金高というものは、莫大なものだよ。もう判ったろうね。三の字なんて、荷物....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
っていた銀行は休業したまま再開店は覚束ないと噂された。 「復一君の研究費を何とか
節約してもらえんかね、とさすが鼎造のあの黒い顔も弱味を吹いたよ」 年寄は、結局....
「地軸作戦」より 著者:海野十三
ことを祈るのだった。彼はまた額の汗をふいた。 「いやだなあ。今年は石炭が高いから
節約して使えといっておいたのに、今日は又やけに燃やし居るぞ。察するところ、ペチカ....
「怪塔王」より 著者:海野十三
声をかけました。 「はあ、エンジンをかけないでよろしいのでありますから、ガソリン
節約になりましてけっこうであります」 「はっはっはっ、ガソリン
節約はお国のため―....
「明日」より 著者:井上紅梅
女は感じの鈍い女ではあるが心の中に決断があった。そこで身を起して銭箱の中から毎日
節約して貯め込んだ十三枚の小銀貨と百八十の銅貨をさらけ出し、皆ひっくるめて衣套の....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
のときに消防夫に給与する白葡萄酒を今度から廃めるそうですよ。」 「へえ、やっぱり
節約からでしょうか。」 「いえ、あれを二本飲むと眠るものが出来て困るからだそうで....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
る。しかし、王立協会の財政は引きつづいて悪いので、ファラデーも実験費を出来るだけ
節約し、半ペンスの金も無駄にしないように気をつけていた。 それでも一八三一年に....
「瘤」より 著者:犬田卯
。」 「しかし――」と田辺はどっきどっきと打つ胸を強いて抑えて、「予算を見ると、
節約すべき項目は随分あるように思う。たとえば会議費……」 「君らにそんなことを言....
「米」より 著者:犬田卯
いいであろうか。」 そろそろそれが心配の種になって来ていた。月に二俵はどんなに
節約しても食べてしまった。九月の半ばまで、まだ七俵はなければならなかった。それが....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
れても、われわれの良心を満足さすべき事実は至って乏しい。わが国において紙の統制、
節約が行なわれているに、パルプの輸出国たるカナダにおいてはその処分に困ってこれを....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
本人とが半々の出し合いで口入屋に手数料を払うのである。私のやり方もひとつは手数料
節約の意味もあったわけだ。 次に行ったのは室谷佐兵衛、室佐という四ッ橋の材木屋....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
三年夏の「偕行社記事別冊」として発表された恐らく曽田中将の執筆と考えられる「兵力
節約案」は、面の戦術への世界的先駆思想であると信ずるが、私がこの案を見て至大の興....