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「築地塀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

築地塀の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ゃ。開けねばこうして参るぞ!」 ぱッと土を蹴って、片手|支《ささ》えに、五尺の築地塀上《ついじべいうえ》におどり上がりながら、ふと、足元の門奥に目をおとしたと....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
めえよ。ぽうっとなるようなところ見せつけらても、鳴っちゃいけねえぜ」 ぐるりと築地塀《ついじべい》を回って表山門からはいってみると、門には額がない。まさしく寺....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
宇|伽藍《がらん》は、いまし、迫った落日の赤々とした陽光に照りはえて、伽藍を囲む築地塀《ついじべい》は、尼僧の清さそのものを物語るかのごとくに白々と連なり、しか....
老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
かざし乍ら、葵宗家に弓を引こうとしているのだ。 「館!」 対馬守は、いかめしい築地塀を打ち睨むようにし乍ら卒然として言った。 「のう館!」 「はっ」 「人はな....
稲生播磨守」より 著者:林不忘
ち》の稲生播磨守《いのうはりまのかみ》の上屋敷。 諸士の出入りする通用門につづく築地塀《ついじべい》の陰。夕方。杉、八《や》つ手《で》などの植込みの根方に、中小....
」より 著者:田中貢太郎
幕末の話である。 某商人が深更に赤坂の紀の国坂を通りかかった。左は紀州邸の築地塀、右は濠。そして、濠の向うは彦根藩邸の森々たる木立で、深更と言い自分の影法....
丹下左膳」より 著者:林不忘
んが、赤塗りの荷箱をおっぽりだして、塀のかげへ走りこんだかと思うと、すぐその顔が築地塀《ついじべい》の上に現われた。 「この時木曾殿はただ一騎、粟津《あわづ》の....