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簇出
「簇出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
簇出の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
り躊躇しないで受取るようになったのは事実である。一方には文芸協会その他の新劇団が
簇出して、競って新脚本を上演して、外部から彼らを刺戟したのも無論あずかって力があ....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
天晴れといわねばならぬ。全くそうなのである。だから私は、当局の思想対策と類似宗教
簇出とは、社会的に同じ本質の二つの現象だと云っているのである。特に注意されてしか....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
実即ち文学的現実と切りはなして云われた。この創作心理の断層から、題材主義の文学が
簇出し、生産文学というものにもなって行ったのであるが、この文壇的雰囲気が川上喜久....
「しかし昔にはかえらない」より 著者:宮本百合子
性に抵抗する同人雑誌があらわれてこそ、同人雑誌としての意義がある。昭和のはじめに
簇出した『文芸時代』『近代生活』『文芸都市』その他は、資本主義の社会の生活と文学....
「心ひとつ」より 著者:宮本百合子
婚を決行するよりほかありますまい。 従来の誤った結婚観念、習慣、制度を改正し、
簇出しつつある多くの不正、不幸を取除くために正当な離婚法が制定されることは急務で....
「新しい婦人の職場と任務」より 著者:宮本百合子
。 工場の昨今では、早出、残業、夜業は普通であるし、設備の不十分な下請け工場の
簇出と不熟練工の圧倒的多数という条件は、工場内での災害をこれまでの倍にした。警視....
「若き世代への恋愛論」より 著者:宮本百合子
望と生活にうち向う気力を鼓舞しようとする意気組から、これらのおびただしい恋愛論は
簇出《そうしゅつ》したのであったろうか。 前後して、日本のインテリゲンツィアの....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
あることだろうとさえ思われるのである。
処で二・二六事件以後、流言飛語の類が
簇出したと云われていることを注意しよう。之は或いは現下に於ける民衆の本能的なジャ....
「最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
得るものの一群は、物理学・物化学・生理学・心理学・等に於ける新しい卓越した理論の
簇出である。物理学に於ける相対性理論と新量子論とはその典型であり、心理学乃至生理....
「高原」より 著者:寺田寅彦
なに細小でまたある花は途方もなく大きい。これも不思議である。細かい花は通例沢山に
簇出しているような気がする。これも不思議である。そうして多くの草の全体重と花だけ....
「中里介山の『大菩薩峠』」より 著者:三田村鳶魚
い。一度作者がこんなことを書き出して以来、その後にめちゃめちゃな剣道、柔道の話が
簇出《ぞくしゅつ》した。その俑《よう》を作ったのは恐るべきことである。 ....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
軍事的イデオロギーを反映したゞろうと思われる。 まず、さきに、戦争に動員されて
簇出した戦争小説にふれて置きたい。 一八九四年(明治二十七年)朝鮮に東学党の乱....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ずれにしても、舞台の上で殆んどその存在を認められないような、有名無実の名題俳優が
簇出するということは、何だか馬鹿らしく感じられてならない。しかしまた一方からいえ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
れをおこしたとするには、まだすこし疑問があろう。思うに、ここの味方内から離反者が
簇出したばかりでなく、摂、河、泉いったいにわたる日和見的な武族もまた、 「すわや....