» 

「簒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

簒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
運命」より 著者:幸田露伴
即ち山東蒲台の妖婦唐賽児なり。賽児の乱をなせるは明の永楽十八年二月にして、燕王の奪、建文の遜位と相関するあるにあらず、建文|猶死せずと雖、奪の事成って既に十....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
て、京都まではそれも取り次ごうとしなかった。京都はあっても、ないも同様だ。主権|奪の武将が兵馬を統べ、政事上の力は一切その手にゆだねられていた。 このことは....
弟子」より 著者:中島敦
(圉)の恩義に感ずる者共は火を取って台を焼け。そうして孔叔を救え!」 台の上の奪者《さんだつしゃ》は大いに懼れ、石乞《せききつ》・盂黶《うえん》の二剣士に命....
黙示のページ」より 著者:横光利一
った。女性であった。今やその隠忍から擡頭せるものは彼らである。勝利の盃盤は特権の奪者たる富と男子の掌中から傾いた。しかし吾々は、肉迫せる彼ら二騎手の手から武器....
春寒」より 著者:寺田寅彦
にセント・オラーフと呼ばれた英雄の物語である。 大概は勇ましくまた殺伐な戦闘や奪の顛末であるが、それがただの歴史とはちがって、中にいろいろな対話が簡潔な含蓄....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
さを作り出したのは、やはりこの上流の小社会であった。なぜなら陛下という称号は、「奪者《さんだつしゃ》(訳者注 ナポレオン)によって汚された」からである。 そ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
な、彼らが譲与と名づけたところのものは、実は吾人のなした征服であり、彼らが吾人の奪《さんだつ》と呼んだところのものは、実は吾人の権利だったのである。 復古政....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。二十世紀にはもはや、古い歴史に見えるようなものは一つもないだろう。征服、侵略、奪《さんだつ》、武力による各国民の競争、諸国王の結婚結合よりくる文化の障害、世....
処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
気の中でヘロデは晩年を送らねばならなくなった。マリアムネの産んだ二人の息子は王位奪の謀計を実行しようとしていると知らされ、ヘロデは遂に二人の息子を絞刑に処した....
知識と政治との遊離」より 著者:中井正一
ととは知りながら毒を喰わば皿までと収賄し、巨大化し、その権力者をその知識をもって奪せんとすることが起るのである。宦官的官僚こそは、知識と政治の妥協的遊離の涯と....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
で、 「姥はいるか、四塚の姥は!」 こう呼びかけて聞き耳を立てた。 光消えぬ矣奪星 と、扉の向こう側から、老婆の声が聞こえてきた。 「四塚の姥はこの妾で。....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
は十分見えている。けだし白人種の異人種を征服するは征服されるものから見れば領土の奪であるが、白人種の立場からいえば、人類の幸福のための未開の土地の開発であって....
三国志」より 著者:吉川英治
い。あまり我意を押しつけようとなさると、天子の廃立に名分をかりて、董公ご自身が、奪の肚があるのではないかと人が疑います。昔、殷の太甲無道でありしため、伊尹これ....
三国志」より 著者:吉川英治
漢室の社稷は今いよいよ危うく、曹操の驕暴は、日とともにつのりゆきます。おそらく、奪の逆意をあらわに示す日も遠くありますまい」 「荊州は呉と隣接しておる。荊州の....
三国志」より 著者:吉川英治
はありませんか。いま、漢室の裔たる陛下が、仇を討つなら、魏をこそ討つべきで、その逆の罪も正し給わず、呉へ戦いを向けられては、大義を知らず、小義に逸る君かなと、....