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籤引
「籤引〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
籤引の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「入れ札」より 著者:菊池寛
。 嘉助 親分何をいうんだい。こんな青二才のいうことを聞いちゃ、だめじゃねえか。
籤引きだって、ばかな。もし籤が十蔵のような青二才に当ってみろ、親分のお伴どころか....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
らな」――「立派な部屋、柔かい衣裳、うまいうまい充分の食物。……もっとも、毎月|
籤引があってそれに当った人間は、血を絞られなければならないけれど、千人余りの数の....
「堺事件」より 著者:森鴎外
出す二十人には、誰を取り誰を除いて好いか分からぬ。一同|稲荷社に詣って神を拝し、
籤引によって生死を定めるが好い。白籤に当ったものは差し除かれる。上裁を受ける籤に....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
いか。七十何名のカワカミの中から、本物のカワカミを選りだすんだ」 「ああなるほど
籤引かい」 「
籤引? あきれた奴だ、選りだすんだ」 「ふふん、選りだすといっても....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
てやろうじゃねえか、ここにいるおれたち仲間と、女の仲間と数を読み合わせておいて、
籤引《くじびき》とやろうじゃねえか、籤を引き当てた順で、この女たちを片っ端から一....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
「さあ、今晩はみんなして思い入れ怖い話をしてごらん、そうして、一つ怖い話をしたら
籤引《くじびき》で一人ずつ、この花籠を持って御簾《みす》の間《ま》まで行って、こ....
「細木香以」より 著者:森鴎外
せて著更え、脱ぎ棄てた古渡唐桟の袷羽織、糸織の綿入、琉球紬の下著、縮緬の胴著等を
籤引で幇間芸妓に与えた。 竜池は子之助の遊蕩がいよいよ募って、三村氏が放任して....
「追憶の冬夜」より 著者:寺田寅彦
猟師(加八という名になっている)になる人の外に、狸や猪や熊や色々の動物になる人を
籤引きできめる。そこで庄屋になった人が「カアチ/\鉄砲打て」と命ずると、「カアチ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
きかかってるじゃねえか。」
「じゃあ、」とひとりの悪漢が言った、「だれが一番先か
籤引《くじび》きをしろ。」
テナルディエは叫んだ。
「ばかども、気でも狂ったの....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
寄せて言うのである。君達の立場は分るのであるが、など同情深く口籠ったりしながら、
籤引きで受持ちの講義を決めるのはどういうものだね。つまり各々の講座には必ず一人の....
「鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
ず風呂に入れられて、すっかり体を洗われて、一つの寝室へ寝かされるのだ。と、互いに
籤引きをして、真先に当選した会員の女が、これも最初風呂へ入り、体を洗いお化粧をし....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
。わしが、名乗って出て、皆の罪を引受けよう」
「吉之助一人の仕業と、誰がおもう?
籤引《くじびき》にでもして、五人は、こしらえんといかん」
「そうじゃない」
と....
「回想録」より 著者:高村光太郎
は確信があって、此を持ってゆけば当ると信じて行けば必ず当るのである。よく無尽講の
籤引に頼まれて行って三四度当てた。父と時々往来していた牙彫の旭玉山さんのところの....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
れるのだそうだ。そこへ二階の各部屋に陣取っていたブルジョア有閑婦人達の一人が――
籤引の結果一番に当選した一人が先ず土耳古風呂へ這入って悉々く綺麗にお化粧をし、そ....
「入れ札」より 著者:菊池寛
二十二三の男が叫んだ。彼は忠次の盃を貰ってから未だ二年にもなっていなかった。 「
籤引がいいや、みんなで籤を引いて、当った者が親分のお供をするのがいいや」 当座....