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米作
「米作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
米作の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「石狩川」より 著者:本庄陸男
った。
前の年である。移住のために食糧の準備をした彼らは、凶作のあととは云え、
米作地で、石十円に近い米を、それも、後日を慮《おもんばか》って二年分の見越しをつ....
「作家への課題」より 著者:宮本百合子
活にとって、こういうさまざまのいりくんだ関係はどんなに日常の制約となっているか、
米作と炭やきと日雇稼ぎとはA村の全生活でどういう組合せになっているかというような....
「夜の靴」より 著者:横光利一
家の米は、この村の中でも一番美味であるということなどを考えると、――彼は日本一の
米作りの名人ということになりそうだ。まだ誰も、そんなことを云ったのではない。しか....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ではない、と云うのである。
特に日本では、日本人は米食でなければならず、そして
米作は水田に限るから、トラクターなどを農場に入れることは出来ないので、この点から....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ばる(『皇立|亜細亜《アジア》協会北支那部雑誌』二輯十一巻五九頁)、天復中隴右の
米作大豊年で、刈ろうと思う内、稲穂が大半なくなり大饑饉|出来《しゅったい》した。....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
かし、何しろ一粒の米も出来ない土地だからと、どこでも天候の工合で白穂の多い本年の
米作について話していました。果樹の前は稗《ひえ》と綿だけのつくれた焼原であった由....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
る莫大な乳製品を完全に消化した。 これは他国の真似の出来ないことである。日本は
米作と養蚕を主とする国であり、バターやクリームを生活の必需品としない国であるから....
「藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
、ありあう道具で、手廻りの道具をいろいろこしらえてくれた。左太夫が死んでからは、
米作りの仕事もやりっぱなしになり、せっかくの力米も枯れかけていたが、大阪組のおか....
「おりき」より 著者:三好十郎
百姓 (叩き棒で軽くトントンと麦穂の上を叩き試しながら)……こうして、麦作るにも
米作るにも、へえ、道雄や、慎太郎に……慎太つうのは満州で死んだ総領だ……食わして....
「「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
連繋し、茅を以て之を覆ひて家となす。富人にあらざれば床を設けず。明治八年より僅に
米作を為し、栗及び蕨に和して之を食す。其他の食料は稗粉及山獣の肉等なり。 秋山....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
によって、多少|生計が潤うとか、蝗がわいたので都会の子供が蝗取りに来るとか、本年
米作の成績表の一部に数え入れられて、農林大臣の考えの資料になるとか――とても数え....
「山の人生」より 著者:柳田国男
質の青年であった。その後どうなったかは知らぬという。 紀州西|牟婁郡上|三栖の
米作という人は、神に隠されて二昼夜してから還ってきたが、その間に神に連れられ空中....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
のは、穎すなわち稲の穂の運搬と貯蔵とが、普通であった証拠である。今でも瓜哇などの
米作はこの通りで、写真で見ると全然|鋏と籠との作業である。大変な人の手を要し、且....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
季節の祭のためにする斎忌の始めの日ではなかったかと思う。農民に取って最も大切なる
米作安全の祈祷と予言とが、五月の上旬いわゆる端午の節供を期として行われたとすれば....