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「米沢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

米沢の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
ている。煤色《すすいろ》と紺の細かい弁慶縞《べんけいじま》で、羽織も長着も同じい米沢紬《よねざわつむぎ》に、品のよい友禅縮緬《ゆうぜんちりめん》の帯をしめていた....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
した。 「情夫の一件かえ」 「いいえ、そうじゃないんです」 「だって、姉さんには米沢町の古着屋の二番息子が付いているんだろう」 「それはそうですけれど、喧嘩の基....
小田原陣」より 著者:菊池寛
氏綱、氏康、氏政と連綿たる大老舗の格だ。これを除けば、東日本に於て目ぼしいものは米沢城に在る独眼竜、伊達政宗位だけだ。北条氏は、箱根の天嶮で、上方方面からの勢力....
十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
―恭順か、会津援兵か、その去就を内偵すべく官軍の密偵達が、平、棚倉、福島、仙台、米沢から遠く秋田南部のお城下までも入りこんでいるのは隠れない事実なのである。 ....
山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
陰影を見せて、白く輝く面とその陰影とは、柔かい曲線と、男性的な線とを画いていた。米沢の平原が、その山を越えて見える。杖の先に、僅かにそれと黒く見えるのは、米沢市....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
烈な風だ。寒いの寒くないの、夏でも寒そうなところだもの、とてもやり切れぬ。見ると米沢の盆地が一面に見渡せる。遙か遙か先に山のかげに平らなところが見える。地図のよ....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
ひたち》に逃げ出さしめ、多年の本懐を達して会津《あいづ》を乗取り、生れたところの米沢城から乗出して会津に腰を据え、これから愈々《いよいよ》南に向って馬を進め、先....
土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
歳の高齢に達した喜びを現わすために作ったのが、多少変形して今日に伝ったのである。米沢の笹野観音で毎年十二月十七、八日の両日に売出す玩具であって、土地で御鷹という....
山の湯雑記」より 著者:折口信夫
山の※の巣より出で入 道の上 立ちどまりつつる ひそかなりけり 前に来たのは、ことしの五月廿日、板谷を越えて米沢へ出ると、町は桜の花盛りであった。それほど雪解けの遅れた年である。高湯へ行き....
壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
一 寛政五年六月中旬の事であった。羽州米沢の典薬|勝成裕が、御隠居|上杉鷹山侯(治憲)の内意を受けて、一行十五人、深山....
食指談」より 著者:佐藤垢石
物商加賀屋周助、蜜柑五百五個を食った桜田備前町料理屋太田屋嘉兵衛などである。両国米沢町の権次というのは山鯨十五人前。油揚げ百五十枚が、下谷御成道建具屋金八。一把....
姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
それは大間違いであった。幕府が酒井家を鶴岡に封じた理由は、北方に秋田の佐竹、東に米沢の上杉、遠く仙台の伊達に備え、徳川の四天王の一つとして、親藩たる役目に立たせ....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
外を見ればまだ夜が明けぬながら、なるほど雪が深いらしい。さすがに出羽だと思った。米沢・赤湯あたり、平地の開けた所見渡す限り広々と雪の原だ。それが不思議にも山形に....
仏法僧鳥」より 著者:斎藤茂吉
右手の三本は多田満仲公です。当山石碑の立はじまり』 『左手うえの鳥居三本は出羽国米沢上杉公。その上手に見えてあるのは当山の蛇柳です』 『右手鳥居なかの一本は奥州....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
るために大抵今村次郎の速記本によった。しかし落語は家族達と一緒に相生町の広瀬だの米沢町(日本橋区)の立花家だのへ聞きに行ったものである。殊に度々行ったのは相生町....