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「米穀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

米穀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
い廊下でも歩いて見るように。 その河岸へ来る度《たび》に、釣船屋《つりぶねや》米穀の問屋もしくは閑雅な市人の住宅が柳並木を隔てて水に臨んでいるのを見る度に、き....
義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
心か、どちらじゃ。同心するにおいては道々、所々在々の大百姓の家を叩き壊して、金銀米穀を分けてやる。 他の一人 同心なら、同心の印に加担人一人を出せ。不同心ならす....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
当てとして一宿へ金百両ずつを貸し渡されるよう。ただし十か年賦にして返納する。当時米穀も払底で、御伝馬を勤めるものは皆難渋の際であるから、右百両の金子で、米、稗、....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
する問屋場なぞは、明らかに本陣と同じ意匠のもとにあるもので、主として武家に必要な米穀、食糧、武器、その他の輸送のために開始された場処であることがわかる。これはま....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
とはすべてその中に尽くしてあり、この際、応急のお救い手当て、人馬雇い銭の割増し、米穀買い占めの取り締まり等の嘆願の趣が個条書にして認めてある。三郎兵衛はまた、百....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
業をして、世を渡るようになさるがよろしい。この法螺貝を残して行きますから、これに米穀をたくわえて置けば、いつでも乏しくなるような事はありません」 それと知って....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
お得意が得られる。私はこう思うたので、餅米はどんなものを選ぶべきか、幸いこれには米穀研究の権威者と称された畑中吉五郎氏が私の親戚であったから、早速氏を訪ねて相談....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
百余坪、南北西の三方へ、渠を作って河水を入れ、運漕に便しているお米倉、どれほどの米穀が入っていることか! いずれは素晴らしいものだろう。それを開いて施米したら、....
外米と農民」より 著者:黒島伝治
へ云ってやったりして、送ってもらっている者がだいぶあるとか。旱魃を免れた県には、米穀県外移出禁止というような城壁が築かれてはいるが、表門は閉っていても、裏のくゞ....
取舵」より 著者:泉鏡花
中|米を満載したる五六|艘の船は漕寄せたり。 俵の数は約二百俵、五十|石内外の米穀なれば、機関室も甲板の空処も、隙間なきまでに積みたる重量のために、船体はやや....
或る部落の五つの話」より 著者:佐左木俊郎
田畑を荒らし、その他再び病気を発するなど、顕然なる罰を受けるものと称して、金銭、米穀、反物、田畑、山林などを寄進せしめ、これを私有し、贅沢なる暮らしをしていたで....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
、紙の旗や蓆旗を立てて、大勢が一団となり、鬨の声を揚げ、米屋を毀ち壊して、勝手に米穀を奪って行く現場を見た。妙なことがあるもの、変な話しだ、と昨日目撃したことを....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
出来事のために唯一の自作地であった三反の水田も抵当に入ってしまい、たとえその後、米穀法の施行などによって十二三円がらみにまで米価が上ったとはいえ、諸物価……都市....
」より 著者:犬田卯
町歩の畑、二十町歩の山林のうち、半分は手放さなければ村の信用組合、F町の油屋――米穀肥料商――農工銀行、土地無尽会社、その他からの借財は返せなかった。三円五円と....
不在地主」より 著者:小林多喜二
の借金があるので、一々挨拶して歩かなければならなかった。 小作が挨拶に行くと、米穀問屋の主人は大様にうなずいた。 「今年はどうだ?」 「ええ、まア、今のところ....