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米袋
「米袋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
米袋の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
したよ。(額や首をふく) 女中 ほんに少し暑すぎるくらいですね。 内儀 線香に、
米袋に、お花、皆ありますね。 女中 皆ちゃんとそろっています。 内儀 おやお勤め....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
部屋いっぱい、すばらしいパラダイスです。
夜。
春日町の市場へ行って、一升の
米袋を買って来る。階下まで降りるのがめんどくさいので、三階の窓でそっと炊いた。石....
「風知草」より 著者:宮本百合子
がかけている深い古い肱かけ椅子の足許に足台をひきよせてその上にかけ、鼠がかじった
米袋の穴をつくろっていた。小切れを当てて上から縫っている手許を見おろしていた重吉....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
、水を横に切っては、右側へ移ったり、左側へ寄ったりする、私の前には、猟師が、鍋や
米袋をしょって行く。腰に括ってある紫の風呂敷が、揺れると、強烈な色彩の波動が、流....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
法しいたが、内に急用生じたとて罷《や》め帰ると、鶏の高さ天井に届き居る。僧用意の
米袋を投げ、雛競い拾う間に禁呪《まじない》を誦してその妖を止めた(ハズリット、一....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
る細々とした労働奉仕――例えば米の配給所の仕事を手伝うために、孔《あな》の明いた
米袋を継ぐために集るとか、婦人会が地区別に工場へ手伝いに出るとか、陸軍病院へ洗い....
「その人の四年間」より 著者:宮本百合子
の家は生活の上になくてはならない休みどころであった。手拭の新しいので縫った小さい
米袋に、ひとにぎりの米を入れ、なにかありあわせたおかずがあればそれも買物籠に入れ....
「四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
材所の倉庫にもぐりこんで寝る、犬に嗅ぎ出されて困った、ろくろく睡れなかった、鼠に
米袋をかじられた、――絶食野宿はつらいものである。 十一月十七日 曇――時雨、....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
る以外に具体的な論証法の心得もない。そういう彼らであるから、疑いの手がかりとなる
米袋を捨てたのでしょう。これが無実に泣く人の性格でもあって、彼らは服役後、一度も....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
取らせてやりたかったであろう。 千葉県の農村などは苗代の種蒔き日に、子どもは焼
米袋というのをこしらえてもらって首にかけて村中をもらいあるいた。雛の節供にお雛は....