米騒動[語句情報] » 米騒動

「米騒動〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

米騒動の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:島崎藤村
供らしい大声を揚げて泣き出してしまった。 私は家の内を見回した。ちょうど町では米騒動以来の不思議な沈黙がしばらくあたりを支配したあとであった。市内電車従業員の....
丹下左膳」より 著者:林不忘
纏で赤ん坊をしょったおかみさん、よれよれ寝間着の裾をはしょったお婆さん――まるで米騒動だ。てんでに、そこらに散らばっていた鍬《くわ》や鋤《すき》をひろいあげて、....
道標」より 著者:宮本百合子
名の労働者が武器をもって行進したってあるけれど――でも、なぜ?」 一九一八年の米騒動のときのような意味があるわけではないらしかった。武装するということも全国的....
獄中記」より 著者:大杉栄
をする。 と言っても、実は本当にはよく覚えていないんだ、つい三、四カ月前にも、米騒動や新聞のことでたびたび検事局へ呼び出されていろいろ糺問されたが、その時にも....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
一九一八年に、米が一升五十八銭になったために富山の漁民の妻たちがその烽火をあげた米騒動が全国に波及した。一方では、内田信也その他の戦時成金が出来て、純金の足袋の....
人民戦線への一歩」より 著者:宮本百合子
ろう。住民の非常手段による調達というとき、この間まで日本人の頭に浮ぶのは、往年の米騒動ばかりであった。しかし、今日では、人民の食糧管理という観念が加って来ており....
便乗の図絵」より 著者:宮本百合子
正九年の大パニックで破産したのは郵船の株主ではなかった。米一升が五十銭を突破して米騒動がおこった。やっぱりこまったのは民衆であった。 ヨーロッパにおこった第二....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
と細君にまかせて、この淋しい岩山の上へ逃げ出したのだった。 その時、日本全体は米騒動の最中だった。私はここで生まれて初めてであるところの五〇号という大作を汗だ....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
私がYを初めて見たのは、たしか米騒動のあとでか、まだその騒ぎの済まないうちか、よくは覚えていませんが、なにしろ....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
人であった。天明七年五月に起こり、関西から関東に波及して、天下の人心を騒がせた、米騒動ぶちこわし事件! その事件の主謀者も、彼であったということである。 とこ....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
日もとうとう暮れ、夜が大江戸を領した時、いう所の、「ぶちこわし」――掠奪、放火、米騒動の、恐ろしい事件が勃発した。 最初に暴動の起こったのは、霊岸島だというこ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
」 という話。その話を聞いているものは、誰も彼も、妙な顔をしている。昔、やっぱり米騒動のあった折に、大若衆が出て来て、そんなことをしたものだという。やっぱり、今....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
の間に歌がある。 鬼の安治川 金棒で責める 坑夫可哀や 生地獄 大正七年八月の米騒動の時に安治川の炭坑は九州でも第一に騒いだところであった。その時に安治川は大....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
も、世界一般を恐怖させているのであります。この際に於いて、これを内にしては昨年の米騒動という事件もありました。それ以来この特殊部落の問題は、余程一般社会の注意を....
編輯雑感」より 著者:喜田貞吉
うと、これらの講演がいずれも不徹底極まるものであったのは恥しい。 昨年八月例の米騒動があって、京都付近でも部落の人々が大分これに関係した如く噂された。他の地方....