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粉白粉
「粉白粉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
粉白粉の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤外線男」より 著者:海野十三
大きい鏡があったので、ダリアはそこで繃帯を気にしながら、硫酸の焼け跡のある顔へ
粉白粉を叩いた。そして入口の扉を押して、廊下に出た。その途端にダリアはハッと駭い....
「流行暗殺節」より 著者:佐々木味津三
て、咄嗟に気がついたものか、座敷に点々とおちている血の雫の上へ、パッパッと一杯に
粉白粉をふりかけておくと、ぺったり長襦袢のまま直人の枕元へ座って、さもさもじれっ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
皮膚の色と変らない程度にまで綺麗に塗上げてしまいました。それから口紅、頬紅、黛、
粉白粉なぞを代る代る取上げて、身体各部の極く細かい色の変化を似せて、大小の黒子ま....
「旅愁」より 著者:横光利一
つづけていった。
「あら、汚れたわ。」
千鶴子は急に首を上げて矢代の肩に附いた
粉白粉を払った。そして、笑いながら、
「御免なさいね。」
と云うと矢代の手を自....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
化粧をしてやった。 白蝋の面の上に、香りの高い白粉がのべられ、その上に淡紅色の
粉白粉を、彼女の両頬に円らな瞼の上に、しずかに摺りこんだ。そして最後に、ミチミの....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
しろざ》しをさした。鏡台の引出しには「菊童《きくどう》」という、さらりとした薄い
粉白粉《こなおしろい》と、しょうえんじがお皿に入れてあった。鶏卵《たまご》の白味....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
心も、鏡台の前の各々好もしい形をしたマックス・ファクターのクリームやローションや
粉白粉の瓶の形の好もしさに緩和された。 新子も、それを見ている内に、一瞬いそい....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
「月がどうしたのよ」 「妙な色をしているじゃないの。黄に樺色をまぜたような……
粉白粉なら肌色《オータル》の三番ってとこね」 「肌色でなんかないわ」 「黄土《お....