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粋事
「粋事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
粋事の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
わたしが笑いながら訊くと、老人も笑った。 「この方はなんと云っても芝居がかりの
粋事《いきごと》です。男も女も借金と云ったところで知れたものですから、わたくしが....
「行人」より 著者:夏目漱石
験はまるでそれまで知らなかったのだそうだ。当人もまた婦人に慕《した》われるなんて
粋事《いきごと》は自分のようなものにとうてい有り得べからざる奇蹟《きせき》と思っ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ずかしいお話らしゅうござんすね」と、半七は冗談らしく笑った。「おまえさん、なにか
粋事《いきごと》ですかえ。それだと少し辻番が違うが、まあお話しなさい。なんでも聴....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
きっとなにかの面倒が起るであろうと女房は仔細らしく話した。 「なるほど、そいつは
粋事だね。不動前まで行ったら、もっといい茶屋もあるだろうに……」と、半七は笑った....
「デカルト哲学について」より 著者:西田幾多郎
にそれ自身によってあり、それ自身によって理解するものは、事が事自身を限定する、純
粋事実というものでなければならない。純粋行為というも、既に二次的である。かかる実....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
私でさえも、一時は可遊さんが誰かに切り殺されたんじゃないかとね、まさかに、斯んな
粋事とは思えなかった程なんだよ。だから今日この頃でさえも、鰒の作り身なんぞを見る....