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粒粒
「粒粒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
粒粒の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「逆行」より 著者:太宰治
。しかも私はその五円でもって、つねに最大の効果を収めていたようである。私の貯めた
粒粒の小金を、まず友人の五円紙幣と交換するのである。手の切れるほどあたらしい紙幣....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
山東の資源を開発し、現に邦人の投資額約一億五千万円に達する。我等は、我が同胞が、
粒粒辛苦の余に開拓したる経済的基礎を擁護し、発展し、確保することは、当然と云わね....
「旅愁」より 著者:横光利一
きふらついた。が、また枝をぐいと下げて石榴の皮の裂け目を手で拡げた。爆けこぼれた
粒粒の二三が襟もとから胸の間へ忍び込むと、そこからまた腹まで沁み転げてゆく冷たさ....
「夜の靴」より 著者:横光利一
あって、これとその嫁の膳と並んで二つだけ高膳である。 私ら一家疎開者の客には、
粒粒辛苦一年の結実ならざるなき膳部が尽く光り耀くごとき思いがした。厚い鉄鍋で時間....