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「粗忽者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

粗忽者の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
親父《おやじ》です」 文「私《わし》は本所の業平橋にいる浪島文治郎と云う至って粗忽者《そこつもの》、此の後《ご》とも御別懇に願います」 長「なに、そう云う訳....
赤外線男」より 著者:海野十三
分したいと考えていたので、よくも検べず下げ渡したもので、引取人の乙吉が生れつきの粗忽者であることを知らなかったせいであると、当直は断定した。そして熊岡警官が、婦....
老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
笑顔に変った。消えた理由も、燃えない仔細も忽ちすべての謎が解けたからである。 「粗忽者共よ喃。みい。油ではないまるで水じゃ。納戸の者共が粗相致して水を差したであ....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
無理を願い早速お聞済み下さいましたが、高は寡なし娘は不束なり、舅は知っての通りの粗忽者、実に何と云って取る所はないだろうが、娘がお前でなければならないと煩う迄に....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
手前どもの粗相から、お数寄屋には他のお軸を掛けましたような次第で……」 愚しい粗忽者をいくら叱ったところで、さしあたっての間違をどうすることも出来ないのを知っ....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
時もありましたならば、順序よくまとめて出したいと思っております。 ――筆者――粗忽者の涙 五月×日 世界は星と人とより成る。 嘘つけ! エミイル、※ルハ....
日蔭の街」より 著者:松本泰
てて時計を見誤って約束の五時半より一時間早くこの家を訪問した次第である。何という粗忽者《そこつもの》であろう。時間を生帖面に守る英国人の家へ来て、それも初めての....
我が円朝研究」より 著者:正岡容
源次郎を我が仇として討ち果たしてくれと遺言する。心ならずも孝助は立ち退いていって粗忽者《そこつもの》の養父相川新五兵衛に逐一を物語る。ここでも依然粗忽者の性格は....
三国志」より 著者:吉川英治
荘、項伯を用いんや、である。のう劉皇叔」 玄徳も、共に、 「いや、ふたりとも、粗忽者ですから」 笑いにまぎらすと、 「どうして、粗忽者どころか、雷怯子の義弟....
大岡越前」より 著者:吉川英治
岡様は、てんで一同の詫び言を耳にもかけてくれねえッてんだ」 「ヘエ、そして」 「粗忽者めが、転ンだらなぜその通り申し立て、もしまた、膝に怪我でもしたら、医者の診....