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粘っこい
「粘っこい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
粘っこいの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
者がある筈です」
「……ウフン。自然、そういう事になる訳だね」
正木博士は変な
粘っこい口調で、不承不承にこう云った。それからチョット眼を開いて私を見た。その眼....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
だらと生きのびるんだ、そして三十が来たら杯を床へたたきつけるまでさ!」
「じゃ、
粘っこい若葉や、立派な墓や、青空や、愛する女はどうなんです! それじゃ兄さんは何....
「子を奪う」より 著者:豊島与志雄
さってる二歳ばかりの女の子が居た。手に一枚の塩煎餅を掴んで、鼻汁を垂らしていた。
粘っこい眼付で彼の方をじろじろ眺めだした。彼は不快な気持ちになって、遠くへ席を避....
「裸木」より 著者:豊島与志雄
供の方を指し示した。 「え、病気か。」 水枕の上の頭が、かっとした、底力のある
粘っこい熱さだった。それと変に不調和に、不気味なほどに、安らかな静かな息使いだっ....
「朝やけ」より 著者:豊島与志雄
なので、人目にはつかない。だが酔ってくると、喜久子の前だけかも知れないが、なにか
粘っこい女らしさを発散する。それが、わざとらしい不自然さでないだけに、おれの神経....
「話に聞いた近藤勇」より 著者:三田村鳶魚
ない。とても剣道の指南などをするほどの腕前があった人ではないのであります。しかし
粘っこいだけに、臆面もなく道場を出していないともいわれない。明治の初めに、漢学教....
「鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
か、妖艶であった。水色の半襟の上に浮いている頤など、あの「肉豊」という二重頤で、
粘っこいような色気を持っていた。それが石に腰かけ、膝の上で銀張りの煙管を玩具にし....