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「粘土細工〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

粘土細工の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
首を失った蜻蛉」より 著者:佐左木俊郎
のは、いくら金になっても厭な気がした。仲田は、ころりっと死んでしまうと言ったが、粘土細工じゃあるまいし、倒れたが最後そのまま動かなくなる筈《はず》が無いと思った....
鎮魂歌」より 著者:原民喜
小さな洞窟《どうくつ》のなかにぎっしり詰め込められている不思議と可憐《かれん》な粘土細工か何かのように夢のなかでは現れてくる。無気味な粘土細工は蝋人形《ろうにん....
ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
なんか訳はないというのだった。ことに、大した面積でもない凸凹した人間の顔などは、粘土細工同様に自由にこね直すことができると断言しているのであった。ヒルミ夫人の門....
月夜のあとさき」より 著者:津村信夫
とも、少年少女の場合は、蕎麦打ちを手伝うひまに、こっそり蕎麦粉を盗んで、あたかも粘土細工のように牛や犬の動物を作ったり、鳥居をこさえたりするのが、楽しみなのであ....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
るなといいましたので、それをいいことにして休みました。エミイは、家の仕事をやめて粘土細工をやりだしました。メグはキング家から帰ってする針仕事に、あまり身をいれな....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
、尻尾まで餡がはいっている焼きたてで、新聞紙に包んでも持てぬくらい熱い。そして、粘土細工、積木細工、絵草紙、メンコ、びいどろのおはじき、花火、河豚の提灯、奥州斎....
入院患者」より 著者:ドイルアーサー・コナン
せ、その対象の奇妙さと云ったらなかった。それはブレシントンの長い寝巻きをまとった粘土細工で、その下からふくれ上った踵と不恰好な足とがニョキッとまる出しになってい....
道なき道」より 著者:織田作之助
子札、銭亀、金魚、二十日鼠、豆板、しょうが飴、なめているうちに色の変るマーブル、粘土細工、積木細工、豆電気をつけて走る電気仕掛けの汽車、……どれもこれも寿子の眼....
天草の春」より 著者:長谷健
呼の間に望まれる。右手の沖合に、瀬戸内海航行の時見覚えのある、屋島に似た、下手な粘土細工の文鎮をおいたような島がある。湯島という島だが談合島の名もある。天草の乱....
風の寒い世の中へ」より 著者:小川未明
は、いろいろ、さるや、犬や、人や、また、ねこなどの形が造られていました。これらの粘土細工は、驚いた顔つきをして、急に、その仕事場へはいってきた派手な着物を着たお....