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粘稠
「粘稠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
粘稠の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
氷蝕湖の水が暗く光っているのだ。それが、群青を生の陶土に溶かし込んだような色で、
粘稠と澱んでいる。その水面に、※の背ではないかと思わせているのが、金色を帯びた美....
「二重人格者」より 著者:小酒井不木
薬品と共に煮た。その頃、もはや東の空の虹は消えていた。 暫らくすると鍋の中に、
粘稠な塊が出来かかった。患者は熱心にそれを見つめて、いつ自分の腕が虹になるであろ....
「新案探偵法」より 著者:小酒井不木
子の涙が頬を伝う速度は、男子のそれよりも大きく、従って女子の涙は、男子の涙よりも
粘稠度が少いというような結論に到達したのであります。尤も、女子が白粉をつけて居る....
「死の接吻」より 著者:小酒井不木
に手出しをするものがなかった。従って雨は依然として降らず、人間の血液は甚だ濃厚|
粘稠になり、喧嘩や殺人の数が激増した。犯罪を無くするには人間の血液をうすめればよ....