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粟飯
「粟飯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
粟飯の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
切れずつやろう思っていたら、当らんようになったぞ。 (兄弟三人、台所に腰をかけ、
粟飯を茶碗に盛りながら、大根を鍋よりはさみ出しながら食う) 甚三 一揆も、やって....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
頃だったろうと思う。平壌占領記念日というのがあった。 僕はその日の朝飯に初めて
粟飯というものを食わされた。ちょっと甘い味がしてうまいと思った。おかずは枝豆と罐....
「風琴と魚の町」より 著者:林芙美子
は、いつか、父にその話をしようと思ったが、父は長い雨で腐り切っていた。 黄色い
粟飯《あわめし》が続いた。私は飯を食べるごとに、厩《うまや》を聯想《れんそう》し....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
支那の古伝説として日本に伝わっている「邯鄲夢枕物語」に……盧生が夢の五十年。実は
粟飯一炊の間……とあるのは事実、何の不思議もない事である。
以上述ぶるところ....
「白くれない」より 著者:夢野久作
。御勤めも去る事ながら夜もすがらの御難儀、定めし御空腹の事なるべし。昨夜の残りの
粟飯なりとまゐらせむと云ふ。その音吐朗々として、言葉癖、尋常ならず。一眼にて吾が....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
一一・二九 三・五六 六七・三三 四・二五 二・三一
粟飯《あわめし》 五八・八〇 四・九六 二・七三 ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
く肥えていることと、垢の中にくるりと光っている眼のきれいなことはすばらしい。 「
粟飯も少しあるよ。泥鰌も、もうお父さんに上げたから、喰べるなら、下げて来てやるよ....
「三国志」より 著者:吉川英治
は知るわけもなかった。 そのうちに、一人の老媼が、 「貴人にあげて下さい」と、
粟飯を炊いて来た。 楊奉の手から、それを献じると帝も皇后も、飢え渇えておられた....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
出て来たのは、正しく泥鰌取りの童であった。 怜悧な少年は奇遇を喜び、薪をくべ、
粟飯ながら夕餉をもてなす。 夜更くる頃、刃を磨ぐ音に眠りを破られた武蔵が、 (....