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粧し
「粧し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
粧しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
右には幾組もの客が、白い大理石の卓子《テエブル》を囲みながら、綺麗《きれい》に化
粧した給仕女と盛に饒舌《しゃべ》ったり笑ったりしていた。彼はこう云う周囲に身を置....
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
ろう。予は岡村の家を出ずる時、誰とも別れの挨拶をしなかった。おしろいをこってり化
粧した細君が土間に立ちながら、二つ三つお辞儀をしたのみであった。 岡村は吾々よ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、その小座敷へ、電燈が颯と点くのを合図に、中脊で痩ぎすな、二十ばかりの細面、薄化
粧して眉の鮮明な、口許の引緊った芸妓島田が、わざとらしい堅気づくり。袷をしゃんと....
「不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
髭茫々の乃公の顔にすっかり手を入れて置いて、いかにも現実の世の乃公の顔のように化
粧して置き、それを黙っていたのだ。そして今、再び逆に、もとの夢の中の顔に仮装法を....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
離れる時、いま見たのは、この女の魂だったろう、と思うほど、姿も艶に判然して、薄化
粧した香さえ薫る。湯上りの湯のにおいも可懐いまで、ほんのり人肌が、空に来て絡った....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
れが夕暮が多かった――嬰児を背負って、別にあやすでもなく、結いたての島田で、夕化
粧したのが、顔をまっすぐに、清い目を※って、蝙蝠も柳も無しに、何を見るともなく、....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
面一人ごとに、式の白粉を施し、紅をさし、墨もて黛を描く、と聞く。 素顔の雪に化
粧して、皓歯に紅を濃く含み、神々しく気高いまで、お珊はここに、黛さえほんのりと描....
「橋」より 著者:池谷信三郎
ているうちに、また伸びてしまったんですよ。どうも近代の男は、女が他の男のために化
粧しているのを、ぽかんとして待っていなければならない義務があるんですからね、まっ....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
やーす。」 それ、馬のすずに調子を合わせる。中には若い媚めかしい声が交って、化
粧した婦も居た。 境も、往き還り奥の見晴しに通って、縁から峠に手を翳す、馴染の....
「多神教」より 著者:泉鏡花
え奉る神ぬしがよく存じておる。――既に、草刈り、柴刈りの女なら知らぬこと、髪、化
粧し、色香、容づくった町の女が、御堂、拝殿とも言わず、この階に端近く、小春の日南....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、早く解放されたのを喜んだ。 色男のイカバッドは少くとも三十分も余計にかけて化
粧した。いちばん上等な黒の洋服、といっても、じつは色のあせた一帳羅だったが、それ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
へ来て、第三日目――八郎が舞台に立った――その夜九時半頃、……結たての円髷に薄化
粧して、質実だが黒の江戸褄の、それしゃにはまた見られない、こうとうな町家の内儀風....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
まった容子は余り見っともイイものではなかった。搗てて加えて沼南夫人の極彩色にお化
粧した顔はお葬い向きでなかった。その上に間断なくニタニタ笑いながら沼南と喃々私語....
「活人形」より 著者:泉鏡花
。しかし隙があったら殺害ッちまえ。」 まことや泰助が一期の失策、平常のごとく化
粧して頬の三日月は塗抹居たれど、極暑の時節なりければ、絵具汗のために流れ落ちて、....
「西航日録」より 著者:井上円了
今朝はじめて全姿を示せり。ゆえにまた、 喜麻拉亜が大和男に遇はんとて二日余りぞ化
粧しにける とよみ、またさらに歌および詩をつづりてその形状を述ぶ。 喜麻拉亜の景....