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「精しい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

精しいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
な人ですね。まるで探偵のようなことを云うじゃありませんか。それに科学にもなかなか精しいようだし……」 と、僕があけすけな質問をすると、 「なアに付け焼刃さ。科....
三人の双生児」より 著者:海野十三
は母性欲が今日は顕著な曝露症の形で現れていたと思う」と笑いもせず云ってのけた。「精しいことは、あとで報告するけれど、見たところ君の身体にはさしたる重大な異状を発....
ある抗議書」より 著者:菊池寛
云う嫌な仕事を避けたのでしょう。 「なんでも強盗が、はいったと云う事ですが、私は精しいことは知りません。何しろ、早う来て下さるようにとの事でした」と、云いながら....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
る謙信の陣立は水車の如く、旗本を軸としてまわって陣し、全軍が敵軍に当った。しかし精しいことは分らない) 越軍は先鋒柿崎和泉守が大蕪菁の旗を先頭に一隊千五百人が....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
字せられた幅物などを愛蔵せられて、私たちの見るに任せられた。ここから土地の案内に精しい輿水象次氏が一行に加わって、泥道を歩き始める。川俣川にかけた橋を渡って、大....
貞操問答」より 著者:菊池寛
というものは、通用するということが、第一じゃありませんの。貴女は、英語の方は、お精しいそうだからご存じでしょうが、保護者という字だって、本当に発音すれば、ペイト....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
う、ぽっかり咲いたのがいいたかったのさ。」 私はまた驚きました。昔から家事には精しいのですが、そこらに本があっても見ようとはなさらず、ただ倹約ということばかり....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
医をよくし、巫術、火術を知り、その頃にして、人に写真を示した。製図に巧に、機械に精しい。醤油のエッセンスにて火を灯し、草と砂糖を調じて鉱山用のドンドロを合せたな....
遍路」より 著者:斎藤茂吉
ていると、この年老いた遍路は信濃の国|諏訪郡のものであった。T君はあの辺の地理に精しいので、直ぐ遍路の村を知ることが出来た。しかしこの遍路は一生こうして諸国を遍....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ットの仏教学者は、私は日本の仏教学者よりえらいだろうと思う。日本にも天台の宗義に精しいとか唯識あるいは真言の宗義に精しいというえらい学者は沢山ありますけれども、....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
れた畸形物のくせに。 メフィストフェレス それに、あいつ奴、いやに人相に精しいと来ている。 己がいると、なんだか変な気持がする。 己のこの面があいつには....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
については冨倉二郎氏の「大原の三寂」(『多磨』昭和十三年四月以下四回)があって、精しい。その寂超と加賀との間には定家より二十歳ばかり年上の隆信という兄があった。....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
衝突だという。 右は阿部君のお話の大要だが、聞き違い書き違いがあるかも知れぬ。精しいことは同君の御執筆を煩わす約束である。 今日いよいよ議事堂で山形県史蹟名....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
とは例の柳田君の『郷土研究』(四巻二号)に、「唱門師の話」と題して、はやくも例の精しい研究が発表せられている。さすが同君のこととて、いわゆる博引旁索で、中世にお....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
まり深く立ち入ることができませんでした。そこで歴史のことについては、他日別にやや精しいものを発表することを予約しておきましたが、今やその予約を果たそうと思うので....