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「精確〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

精確の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
神々の神殿にも天文学者等が仕えるようになり、彼らは『夜の番人』として天界の現象を精確に観察しそれを記録する役目を務めた。彼らはちゃんとした星界図さえ作っていたの....
間諜座事件」より 著者:海野十三
機関銃の銃口は、向いの高い建物の三階に、ポッカリ開いた窓に向けられている。もっと精確に云うと銃口は、向いの窓の内から見える壁掛電話機を覘っているのだった。――そ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
廓に包まれ、捲毛の金髪を垂れているのが、トレヴィーユ荘の佳人テレーズ・シニヨレの精確な複製だったのである。光をうけた方の面は、今にも血管が透き通ってでも見えそう....
琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
に出かけた。暴風雨は正に絶頂に達したかと思われた。 一時五十分――なぜこんなに精確に時間を覚えているかと云うと、小屋には時計があって、外に仕事がないので何かあ....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
知恵を与えられることがしばしばあり、この人の世界観が私のよりもしばしばより深く、精確であることを感じさせられる。私にはそのようにはなれない。その人の歩みは私の手....
人造人間事件」より 著者:海野十三
と青電球とがチカチカと代り番に点滅し、そして大小いくつかの歯車が、ギリギリギリと精確に廻転している光景だった。霊魂はないにしても、この機械人間の心臓も肺臓も、ま....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
来ない方々が多いと思う。が、一雪のお京さんは確に前条のごとくに祈念したのである。精確な処は、傍に真白に立たせたまえる地蔵尊に、今からでも聞かるるが可い。 なお....
関東防空大演習を嗤う」より 著者:桐生悠々
し得るかを精知し得るが故に、ロボットがこれを操縦していても、予定の空点に於て寧ろ精確に爆弾を投下し得るだろうからである。この場合、徒らに消灯して、却って市民の狼....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
い。その結果、それに用いられる文字は、必然的に極めて不完全、極めて不穏当である。精確に神を定義し得た文字は、世界の何所にも見出されない。 ここに鑑みる所があっ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
反対して、自分の秘密を打ち明けることに決心した。諸君は、おのずと私の病気の性質を精確に理解するとともに、かつて女からこの不幸な世の中に生みつけられた男のうちで、....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
くとき、その現地の時候や花卉のことまで当って見ねばならぬといってある。鴎外の文の精確であることは、いつもそれだけの用意を欠かさなかったところにある。 鶴見は今....
新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
for the people and of the people と云わなければ精確ではないのだ。そして其の中の「民衆によって」若しくは「民衆から出た」と云うの....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
こりゃ私に向って嘘をいって居るのではないか知らんと思いましたから、チベット文法を精確に説明したる「シートゥ」ラマの主義を取らないかというて尋ねますと彼は「シート....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
米と豆とを用うるも、日本に異ならず。南米一般に豆米を食する風あり。そのほか時間の精確ならざる、商品に掛け値あるがごとき、人に酒食を強うるがごとき、婦人の前に勝手....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
らいはどうだか知らないが、どうしても観照に罅が入るね。慷慨激越の詩ならとにかく、精確な写実をやる時は酒に酔った感覚では駄目だ。心は鏡のように澄んでいなければなら....