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精粗
「精粗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
精粗の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不審庵」より 著者:太宰治
だりに重宝珍器を羅列して豪奢を誇るの顰に傚わず、閑雅の草庵に席を設けて巧みに新古
精粗の器物を交置し、淳朴を旨とし清潔を貴び能く礼譲の道を修め、主客応酬の式|頗る....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
静かなる時は手平かに、心|噪《さわ》げば手元狂う。訟を聴きつつ茶を碾くのは、粉の
精粗によって心の動静を見、判断の確否を知るためである。なおまた人の容貌は一様なら....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
しこの声を朝の巷に聞く時は、貴賤老若にかかわらず、門に出てその値ぶみをする。大小
精粗によって五銭より十銭、二十銭、三十銭、五十銭、それ以上なは先ず注文でなくば大....
「ビジテリアン大祭」より 著者:宮沢賢治
あります。元来食物の味というものはこれは他の感覚と同じく対象よりはその感官自身の
精粗《せいそ》によるものでありまして、
精粗というよりは善悪によるものでありまして....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
、味《あじわ》わるるものは人生で、味わうものは作家の主観であるから、作家の主観の
精粗に由て人生を味わう程度に深浅の別が生ずる。是《ここ》に於て作家は如何《どう》....
「在学理由」より 著者:豊島与志雄
好奇心を起した。 李の原稿というのは、小説とも小品ともつかないもので、筆致にも
精粗のむらがあり、文章にも所々怪しいところがあったが、大体次のようなものである。....
「明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
生きているかぎり一分銀三百十一個をもって米ドルなりメキシコドルなり香港ドルなり、
精粗さまざまの外国銀貨一ドルと引換えられる権利(※)があろう。すくなくとも、文句....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
綿以前の事」という一文に、かつて私はこの点を少しく考えてみたことがある。麻糸にも
精粗の差はあるが、もともと手先の業だから常人の着物は糸が太く布が強くて突張ってい....